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ETAP-5(8/19 14:30)

大平原に取り残されたWIDEプロジェクト!? 完結編

(というほど大げさなものでもないが)
IBMインターネット・チームは2班に分かれて、ヘリで今日のゴール地点へ。1号ヘリで先に飛び立ったのは、酒井、花田、井元。336.58km地点のレストコントロール・ポイントをめざす。WIDEプロジェクトの重近、杉浦、西村の3人を含む2号ヘリ搭乗者は、2号ヘリがガソリン補給とリタイア者のピックアップ後、戻ってくるのを待つことになった。テントが畳まれた平原に、オフィシャルの車とともに残ったのだが・・・。

早朝には風が強くて寒かった平原は、太陽が昇るにつれ、ジリジリと暑くなってきた。最初はキャッチボールなどをして、盛り上がっていた3人だが、2号ヘリは一向に現れない。「まあ、オフィシャルもいるし安心だ」しかし、返ってきたのは、「次の地点に向かう時間が来ましたので」というひとこと。

「おいおい!」などと騒いでいる間に、「雨が降らなきゃいいね」といって、オフィシャル・カーは砂ぼこりを残し、地平線の彼方へと走り去ってしまった。お日様は頭の上だ。逃げる所もない。「俺、まぼろしが見えてきたよ」「バカ! あれは蜃気楼だよ」といったかどうかは知らないが、蜃気楼が浮かぶ地平線を遠く見つめるのだった。

その頃、酒井、花田、井元を乗せた1号ヘリは、目的地に到着。何とこれが、昔見た「猿の惑星」そのものなのだ。鋭い突起が足を刺す岩山と、触るとメチャクチャ固いブッシュが見渡す限り続いている。しかし、こちらはヘリがそばにいるのだ。当たり前のことだが予定通り、キャンプ地へ飛び立ち、ひと足先にシャワーとビールを浴びた。


そして、WIDEの3人に、救助のヘリ?が到着したのは、午後3時。その状況を重近メモから抜粋してみよう。

・・・僕らは、ほっとするとともに、急いで、広げた荷物を片づけ始めた。ヘリはどんどん近づいてくる。遠くに降りないで欲しいな。できるだけ、荷物の近くに着陸して欲しい。僕ら全員がそう思った。どんどん、近づいてくる。いやな予感がした。荷物のすぐ横にはたき火の跡の灰の山があるのだ・・・


・・・予感は的中した。着陸位置としては、荷物の山から5mぐらいと完璧なのだが、灰の山の灰を撒き上げてしまった。あたり一面に灰が舞い上がる。慌てて走って逃げるが、もう間に合わない。みんな灰まみれである。もっとも、すでに砂だらけなので、全然気にならないが・・・

こうして平原から生還したWIDEの3人は、冷たいビールで乾杯したのだった。(WIDE危機一髪・END)