Windows XPの起動が遅い!

 Windows XPの起動に3分以上もかかるようになりました。どこをどうすればいいのかご教示ください。



 Windows XPが起動する時間が長くなる原因はいろいろと考えられますが,その中でも比較的多いのが,起動に必須のサービスが何かの原因で起動しなくなってしまった,予期しない電源断をしたためにレジストリ情報が破壊されてしまった,といったあたりでしょう。まれにではありますが,BIOSのPlug & Play(以下PnP)領域に格納されている情報と同期がとれなくなってしまったために,Windows XPの起動が異様に遅くなったという事例があります。
 サービスが原因でOSの起動が遅くなったときは,システムイベントとしてエラー情報が補捉されているので,コントロールパネルの管理ツールにある[イベントビューア]で確認してください。画面8のように×印のイベントが記録されているようでしたら,エラーを起こしたサービス名からある程度原因を究明することが可能です。
 レジストリが破壊されているときもイベントとして補捉されていることがありますが,レジストリ構成そのものを手作業で修正するのはたいへん困難です。よけいな時間をかけるよりは,OS自体を再インストールしたほうが確実でしょう。
 OSを再インストールしても起動時間が短くならない場合は,マザーボードのCMOSに格納されているPnP情報が壊れているかもしれません。電源を抜いてからPCのケースを開け,マザーボード上にあるCMOSクリア用のジャンパをショート→数秒間待つ→ジャンパを戻すといった操作を行ってみましょう。万全を期すなら,その後でBIOSの設定情報保持用のバックアップ電池(マザーボード上にボタン電池が取り付けられています)も着脱してください。
 CMOSのクリアが終わったら,拡張カード類を最小限の構成にして電源を入れます。一般的にはビデオカードさえ取り付けてあれば,正常に立ち上がるはずです。この状態でOSをクリーンインストールし,起動時間が回復するようでしたら,操作説明書の手順に従って,拡張カード類を一つひとつ取り付けていってください。 (三谷直之)


 画面8 イベントビューアを覗けば,ある程度原因を究明することが可能。しかし手作業で修復するのは困難なので,時間をかけるくらいなら再インストールしたほうが手っ取り早い