ビープ音のパターン

 自作PCをしばらく使っているうちに,警告として発するビープ音にもいくつかのパターンがあることが分かりました。音パターンの種類と意味を教えてください。



 PCの電源を投入すると,BIOSがCPUやメモリ,IDEなどの初期化テストを行います。このプログラムのことを「POST(Power-On Self Test )」といい,初期化中にエラーが発生した場合,いくつかの手段でユーザーにそれを通知してくれます。
 例えば,キーボードを接続していない状態で電源を投入すると,「keyboard error or no keyboard present」などのメッセージが画面に表示されますが,これはPOSTの出力です。また,ディスプレイが初期化されていない時点で発生したエラーはビープ音で通知されることになります。
 さて,ビープ音のパターンについてですが,AWARD BIOSの場合は多くのバージョンが存在するため,詳細についてはマザーボードに依存する形となります。ただし,Phoenix TechnologiesのWebページ(http://www.phoenix.com/japan/home/default.htm)によると,「二つの短いビープと長い一つのビープ音の場合は,ビデオスクリーンを初期化できなかったことを意味し,それ以外は,おそらくメモリの問題である」との記述があります。覚えておけば何かのときに役に立つでしょう。  (志村泰造)

ビープ音のパターンと意味(AMI BIOSの例)
ビープ音 意味
短1 DRAMリフレッシュの異常
短2 パリティ回路の異常
短3 ベース64KBメモリ空間の異常
短4 タイマーの異常
短5 CPUの異常
短6 キーボード関連の異常
短7 CPUの例外発生
短8 ビデオメモリの異常
短9 BIOSの異常
短10 CMOSメモリの異常
短11 キャッシュメモリチップの異常
長1 短3 メモリチップの異常
長1 短8 ビデオカードの異常
これ以外にも固有のビープ音パターンを持っているマザーボードもあるが,ビープ音を聞き分けることはやや難しいためか,マニュアルに説明がない場合もある