大阪JIJI
そんなアホな?!
「深夜の電車なら、そんなこともないやろう。」
JIJIは甘かった。ホンマの小学生こそ乗ってはおらんが、もっとタチの悪い赤ら顔のヒゲの生えた小学生軍団と乗り合わすことになろうとは、、、。
時刻は夜の11時半頃。JIJIを乗せた西明石行き普通電車は京都駅のホームから、静かに滑り出していった。
「ほおら、タケやん、これでどうじゃ〜!!」
「ぎゃはははは、やめて〜な〜。いやー、わしも簡単には落とされへんどー!!ぎゃはははは!!」
しかしJIJIが一番気になっとった乗客は、その3人組みの傍らに座っとった40そこそこの皮ジャンのニーサンや。何や雑誌を読んどるようやが、既に般若の形相や。やがて雑誌を丸めて右手に持ち、左の手のひらにビシビシいわせ始めよった。
ついにタケやんが座席から落とされよった。
「アイタタタタ、、、。ちくしょ〜。、、、しゃーけど床の上もヒンヤリしてて意外と気持ちエエもんやわ。よっしゃー!今度はママゴトじゃ〜!!ギャハハハハハ!!」
皮ジャンの雑誌が一際うなりを上げ始める。
向かいの居眠りおっさんの独り言も、はっきりし始めてきよった。
「う〜、う〜、ほんま〜、ア〜ッタラが〜、、、。ZZZ」
他の客は別の車両に避難し始めた。
「バンジャーイ!!バンジャーイ!!みなさんっ!!バンジャーイや!!ギャッハッハッハッハ!!」
電車のドアが開いた。
「こら、おっさん!ここで降りたらんかえ!ほんでハナシしようや、なあオッサン!」
しかし、タケやんもコタえんやっちゃ。酔っ払いモード全開っちゅうところか、飄々とした感じで、
「ええ?ここで降りぃっ、てか〜?(キョロキョロ)なんや、ここまだ山崎やん。わしは高槻やねん。、、、いや、それよりニーサンの家、一緒に行こうや!ほんで風呂入れてえなぁ。なあ、ええやろ〜?ニーサン?」
「アホッ!!なんでわしがお前に風呂入れたんならんねん!!」
「な〜、ええやん、ニ〜サ〜ン。ほんで、一緒に風呂入ろうな〜。な〜。」
「うわっ気色悪?!こいつ、オ○マや!!」
て、
[Written by JIJI][Illustration by まさし・きたお]