口が勝手に動きよる!
大阪言語


「大阪人のおる風景」続編をアップ
'The Deep' in Osakaのイラストレーター まさし きたおとWalterの合同企画

の続編がこの「大阪言語」にアップされました。下にも書いてあるとおり、 「大阪弁のある風景」がなくなった事に対する、まさし きたおとWalterの哀愁から 始まった企画です。ここではまさし きたおの人間味溢れるイラストに、Walterが 大阪フレーバーたっぷりのショートエッセイを書き上げ、まさに生々しい大阪の魅力 を追及していきます。どうぞご覧下さい。


「ボケとつっこみ」は見せ物やない。

大阪人ならボケて突っ込め!」とよく言われる。ここのところ
妙な大阪ブームや。そのおかげもあってウチとこのページもごきげんさんなんやが、
大阪の会話はボケと突っ込みだけで成り立っているのではないことを、十分理解
しておこうと考えておる。

  「あんたが言う○○○いうのは×××のことやろ?」
  「そら、△△△でんがな!」

ちゅう会話が、いかにも大阪の会話のように思うておる人も多いやろう。
例を上げれば

  「大容量メディアやったら、ZIP言うのがええらしいで」
  「ああ、ZIP言うたら、電車乗るとき買うやつやろ?」
  「そら、切符や!」

 大阪の人間が常にこのような会話をしているのでは断じてない!ま、それが
おもろい言うて、喰いついてきてくれる東京人もいてる。それはそれで別にかまへん。
が、未だにこれが大阪の日常会話であり、大阪人は不真面目下品と思っておる
人も、信じられないが多いことも事実なんや。
 結果として大阪人をさげすむ人たちも、悔しいが存在しておる。
 
 これみよがしに「大阪通」を気取って、前述のような会話を平気でする、
「にわか大阪人」が増えておる。 ズバリ言う!。

その会話は「ボケと突っ込み」やのうて、「ベタな掛け合い」っちゅうんや。


大阪弁の神髄は、スピードとタイミングや。

「ボケと突っ込み」が大阪の会話を構成している一要因であることには 異論はない。しかし、下手にボケたり突っ込んだりしていても、疲れるだけ やし、第一そこまでやるのがアホらしい。そうなれば「大阪の会話」でも ただの「会話」でもなくなる。むなしさが残るだけや。 本当の大阪の会話には、ここに「機敏なスピード」と「絶妙の息と間」が 加わらなければいかん。大阪の会話が「しゃべり」ではなく「しゃべくり」と 言われるのは、会話中に詰め込むことが出来る時間的空間を、おびただしい言葉で 埋め尽くすからである。さらに二人で行なうことによって、時間的空間を埋めることは 圧倒的に容易になり、しかも自然に聞こえてくる。引くところ、間をとるのも ふたりでする方が、比較的容易になる。 これが、故秋田実先生の言う、「大阪人が二人寄れば漫才である。」 と言う言葉の、正しい理解の糸口ではないか。Walterはそんな風にも思っておる。

わざとらしい大阪弁「...でんがな」「...まんがな」

 いや、最近週刊誌をよう読んでまっけどね。内容はともかく腹立つモンが
目についてしゃあおまへんのや。

なんで東京の人間が、とってつけたような大阪弁、つかいよるんじゃ!
たとえばこうや。

「秋の夜長と言えば、やっぱりアレね」
「そうそう、アレよね」
「S、E、X、よ」
「SEXでおまんがな」

あのな、なんぼベタベタな大阪人でも「...でおまんがな」なんちゅう使い方は
めったにせんぞ!
大阪人は「...でんがな」「...まんがな」口調でばっかりしゃべる思うとったら
大間違いでっせ。ほんま。

気色の悪い大阪弁、使われるっちゅうのは、これ見よがしに「...でさ」
とか「...しちゃて」とかしゃべられるのに次いで、肚が立つもんなんやで。

Written by Walter


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