Paint Shop Proで画像サイズを変更する方法には,リサイズとリサンプリングがありますが,どう違うのですか。
リサイズは,画像を大きくする場合はピクセルを二重化し,小さくする場合はピクセルを削除してサイズの変更を行います。例えば画像を縦横2倍の大きさにする場合,元のデータの1ピクセルを2×2ピクセルに引き伸ばします。この場合,機械的に作業するので高速に処理できますが,処理後の画像が粗くなることがあります。
リサンプリングは画像サイズを変更するときに,より自然な仕上がりになるよう演算してドットを追加したり削除したりします。演算処理が入るので,そのぶんリサイズよりも時間がかかります。
リサイズのように機械的にデータの削減,追加を行った場合,状況によっては必要なピクセルが失われて色が変わってしまったり,モアレ(縞模様)などが現れるといったことも考えられます。リサンプリングでは画像補間方式を採用してピクセルの追加,削除を行っています。この画像補間では,画像上の既存のピクセルのカラー値に基づいて,追加あるいは削除するピクセルを補正して,画像のディテールを保持し劣化を極力抑えています。
たいていの場合は,リサンプリングのほうがより良い結果が出ますが,16色以下のベタ塗りに近い画像など,リサイズでも画質がたいして変わらないケースもあります。
(吹田智章)
リサンプリングのほうがおおむね処理後の画質はいいが,リサイズのほうが処理は高速