ACPIマザーでAPM電源管理モードを使いたい

Windows MeはWindows 2000のようにインストール時にACPIかAPMかを選べないのでしょうか?


Windows Meではインストール時に自動的にBIOSをチェックし,ACPI対応BIOSの場合はACPIモードでインストールされてしまいます。事前にBIOS設定でACPIを無効にしておく方法もありますが,多くの場合,この方法でもACPIモードでインストールされてしまいます。これはBIOSがACPIかどうかを判別するのに,BIOSのBuild Dateを参照しているといったことも関係しているようです。
 ただし,ACPIモードでインストールされたWindows MeをAPMモードに切り替えることは可能です。レジストリを編集する必要があるのでリスクを伴いますが,それほど難しい作業ではありません。
 Windows Meの[スタート]メニューから,[ファイル名を指定して実行]を選び,「regedit」と入力してレジストリエディタを起動します(画面1)。
 次に「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Detect」というキーを開きます(画面2)。
 このキー下に「ACPIOption」という名前のバイナリ値が存在し,値が「01 00 00 00」か「00 00 00 00」になっているはずなので,この値を「02 00 00 00」に変更します。バイナリ値が存在しない場合は「ACPIOption」という名前で値を「02 00 00 00」として作成してください(画面3)。
 regeditを終了したらコントロールパネルから「ハードウェアの追加」を実行します。これでACPIコントローラが削除され,APMコントローラが認識されます。後は指示に従ってください。
 この方法を用いた場合,多くのデバイスのドライバを再インストールすることになります。ドライバCDなどを手元に準備してから作業することをお勧めします。またAPMモードにした場合「休止状態」が利用できないなどの機能制限も発生しますし,Windows MeはどちらかといえばACPIモードが前提の設計になっています。事情のない限りACPIモードでの利用をお勧めします。
 ACPIモードに戻したい場合は,やはりregeditを起動し,同じく「ACPIOption」を「01 00 00 00」に変更し,「ハードウェアの追加」を実行するとACPIモードに戻すことができます。
(坪山博貴)



画面1 [ファイル名を指定して実行]を選び,「regedit」と入力してレジストリエディタを起動



画面2 「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Detect」のキーを開く



画面3 ACPIOptionの値「02 00 00 00」を変える