社内LANからプロバイダに接続

現在,個人でプロバイダと契約してインターネットを利用しているのですが,このたび,勤務先の社内LANでもインターネットに接続できるようになりました。社内LAN経由で,個人で契約しているプロバイダのメールを受け取ったり,ホームページをメンテナンスすることは可能でしょうか。


これは,契約しているプロバイダ(ISP)のネットワーク環境や会社のセキュリティなどによって条件が変わってきます。できるかどうか確認するには実際に接続してみるのが一番でしょう。より正確に確かめたいのであれば,会社のネットワーク管理者やISPのサポートに問い合わせてみてください。
 ダイヤルアップ接続の場合は,接続したユーザーのマシンにISP内部のIPアドレスが振られて,ネットワークに接続されます。つまり,それなりに信用できる接続先(課金されている接続先)ということになるわけですが,外部LANからの場合はセキュリティや料金的な意味合いから,すべてのサービスを自由に使えないことが多くなっています。
 一般的に,ftpサーバーは外部からでも接続できる確率が比較的高いようです。また,SMTP(メールの送信)は外部のLANからでも使えることが多いのですが,SMTPを利用するさいにはユーザーの認証を行わないのが通常であるため,契約者以外のユーザーでもサーバーを利用することができてしまいます。
 実際にはメールのヘッダ部分に情報が書かれているため,匿名でのメール送信はできませんが,それでも悪意あるメール送信のためにサーバーを勝手に利用されることがあるため,最近では外部LANから利用できないようにしているISPが増えています。これは,junk mailやSpamなどと呼ばれる,不特定多数の人に向けたメール,通常の郵便物でいういわゆるダイレクトメールのような使われ方が最近問題になっているという背景などもあるようです。なお「Spam」ですが,ここでは,多くのメールアドレスやニュースグループに同じ内容の文章などをばらまく行為を指しています。
 POP3(メールの受信)はほとんどのところが内部からしか使えないようになっています。一部の定額制のISPなどでは,外部LANからもPOP3を使えるようになっていますが,この場合はインターネット上にクリアテキストでPOP3のパスワードが流れてしまう可能性があることを認識しておく必要があるでしょう。
(恣岡 悄)