IDEのCドライブにWindows 95,SCSIのDドライブにWindows NT 4.0を導入しようと思いますが,SCSIのHDD内のWindows NTからブートすることは可能でしょうか。
可能です。この場合,IDEのCドライブにWindows NTのブートマネージャがインストールされ,マシンを立ち上げると,まずWindows NTのブートメニューが出てくるようになります。ここでWindows NTを選択するとSCSIのHDDから,Windows 95を選ぶとIDEのHDDからブートします。この場合,WINDOWSディレクトリ自体はSCSIのHDDに完全に移りますが,IDEのCドライブ上にWindows NTのブートマネージャが残ることになります。ただし,CドライブのWindows95がOSR2で,ファイルシステムがFAT32になっている場合は,Windows NTがFAT32をサポートしていないので,ブートマネージャを書き込むことができません。
もし,Windows NTのブートマネージャをロードしたくない場合などは,SystemCommanderなどを利用すれば同等のことが可能になりますが,この場合もCドライブにブートマネージャが残ることは同じです。OS/2かLinux等のブートマネージャを利用すれば,Cドライブとは別のパーティションにブートマネージャのみを格納することも可能です。ただしこの場合,ブートマネージャのメンテナンスのためにOS/2やLinuxが必要になりますので,これらを利用しない場合はあまりお勧めできません。
また,最近では,SCSIとIDEが混在していてもSCSIのHDDから起動できるようBIOSで設定可能なマザーボードも出てきています。これは今年のBIOSの流行になりそうな気配もあります。
ASUSTeKのP/I-P55T2P4Cでは,NCR SCSI ROM BIOSコードがAward BIOSの中に組み込まれています。SCSIカードにSC-200を使っている場合は,「BIOS FEATURE SETUP」から「HDD Sequence SCSI/IDE First」の項目を設定すれば,SCSIを先にするかIDEを先にするか設定できます。ほかのSCSIカードを使っている場合でも,「PNP AND PCI SETUP」で「NCR SCSI BIOS」の設定を「Disabled」にするとSCSIからのブートが可能になります。
(大原雄介)