ネットワークカードの2枚差し

家庭内LANを組んでいます。現在の環境にもう1台マシンをプラスしたいのですが,ハブの口が余っていません。ネットワークカード(以下NIC)は余っているので,それを図のように元からあるマシンに取り付けて,新たにネットワークに参加させるマシンとクロスケーブルで接続したいのですが,NICを1台のマシンに2枚差しても問題はないのでしょうか。もし可能だとしたら何か注意点はありますか。OSはすべてのマシンでWindows 95を使用しています。


NICを2枚差すのは,IRQなどのリソースが空いていれば基本的に問題はありません。リソースの設定をソフトウェアでしか行えないNICの場合,同じカードを2枚差しているとユーティリティが片方のカードしか検出してくれないものもあるようです。このようなときはまず,1枚めのNICを差してユーティリティでリソースを設定し,次に1枚めを抜いて2枚めのNICに差し替えて同じ作業を行うのがいいでしょう。2枚差しをしたい場合はジャンパでIRQなどを設定できるカードを使うほうが楽かもしれません。
 NICを物理的に2枚差すのは問題ありませんが,運用には多少の問題があります。図のようなモデルですと,マシンAと家庭内LANは,異なるイーサネットセグメントに属していますから,家庭内LAN←→マシンAにはイーサネットフレームが流れません。Windows 95の場合はルーティングさせることができないので,マシンAから直接家庭内LANには入れません。ただし,マシンBとは同一のイーサネットセグメントに属していますので,マシンA←→マシンBで,ファイルやプリンタの共有をすることはできます。
 もし,家庭内LAN内にあるマシンとファイルのやり取りをしたいのでしたら,マシンB上で作業を行うといいでしょう。この場合だと,マシンBは家庭内LANとマシンA,B間の二つのネットワークに属しており,両方の資源を見られるので,マシンBからなら両方のマシンのファイルを操作することが可能です。
 なお,マシンBがWindows NTやBSD,Linuxなどの場合は,ルーティングが可能なので,マシンAから家庭内LANを見ることもできます。
(米田 聡)


ネットワークカードを1台のマシンに2枚差したLAN