マザーボードのPCBバージョンって何ですか。
PCBとは「Printed Circuit Board」の略称で,日本語でいえば単に「プリント基板」のことを指します。マザーボードの場合,同じ型番の製品でも新たなCPUなどへの対応や細かな改良が繰り返され,そのたびに基板デザインの小さな変更が多く,同じ製品でも厳密にはデザインの異なる基板を使用していることが多々あります。基板が異なれば対応CPUが変わったり,一部のパーツが変更されていたりします。このため基板の違いをPCBバージョンやPCBリビジョン,またPCBリビジョンをそのままマザーボードリビジョンと称する場合もあります。同じ製品のマイナーバージョンを意味するといってもいいでしょう。
最近ではSlot1,Socket370マザーボードでCoppermine対応,非対応でPCBバージョンの変わったマザーボードが多く存在します。同じPentiumIIIでもKatmaiとCoppermineでは動作電圧が異なり,Coppermine向けにコンデンサやチップを変更した製品が多いからです。また,Socket370では同じソケットを使用するCPUでもMendocinoコアのCeleronよりCoppermineでは実際に使用するピンが増えたため,基板上の配線が変更されています。BIOSなどもPCBバージョンに依存する場合がありますから,一度チェックしておくといいでしょう。PCBバージョンは基板面やマザーボードの箱などに記述されているのが一般的です。 (坪山博貴)
マザーボード上のPCBバージョンの表記(GIGA-BYTEのGA-7ZMの場合)