AMRスロットって何?

最近のマザーボードに付いているAMRスロットって何でしょう?


AMRとは「Audio Modem Riser」の略称で,その名称から想像できるように,サウンド機能やモデム機能を持つ拡張カードを装着できるスロットです。
 正確にいえば,AMRスロットに装着する拡張カードにはA/D,D/A機能やアナログ回路,コネクタを含んだ簡単な回路しか実装できないため,一般的なサウンドカードやモデムカードとは構造が異なります。これは,CPUの高性能化に伴ってサウンド,モデム機能のデジタル処理部分はCPUで主に行い,アナログ部分だけを拡張カード側に持たせることで,よりローコストに機能を実現しようとするものです。
 AMRはインテルによって規格化されており,拡張カードは基本的に互換性があります。ただし,現状ではほとんどのAMR対応拡張カードはマザーボードベンダーが出荷しており,自社マザーボードでの動作しか保証していない場合がほとんどです。またAMRスロットを実装していることが多いローコストマザーボードでも,サウンド機能はマザーボード上に実装してしまうことが多く,事実上AMRスロットは「モデム専用」化しています。また,AMRスロットでは信号線の問題からサウンド,モデム以外の機能を実現することはできませんので,注意が必要です。 (坪山博貴)



AMRスロットを搭載しているマザーボードは増えてきたが,ほぼモデム専用となっており,自作PCで利用している人は少ないかもしれない