Voodoo3の新ドライバの特徴

Voodoo3のドライバが新しくなったようですが,どう新しくなったのかを教えてください。


Voodoo3 2000/3000/3500は,登場当初から大人気ビデオカードの地位を欲しいままにしていましたが,最近ではハードウェアT&Lエンジンを内蔵するGeForce 256搭載ビデオカードなどに押され,ややその影が薄くなっています。しかし,Voodoo3シリーズは,現在でもヘビーゲーマーを中心に高い人気を誇っています。
 執筆時点でのVoodoo3 2000/3000
Windows 98用の最新ドライバは,Version 1.04.00です。Version 1.04.00は,2000年1月27日に3dfxのWebサイト(http://www.3dfxgamers.com/view.asp?IOID=15)で公開されました(なお,Voodoo3 3500TV用の最新ドライバは,2000年2月9日に公開されています)。
 そのWebサイトには,Version 1.04.00で新しくなった点として全部で18の項目が挙げられています。基本的にはバグフィックスが中心で,旧バージョンのドライバで生じていたゲームソフト(Quake チ,Microsoft Flight Simulator 98/2000,Moto Racer2,Jane’s USAF,Unrealなど)ごとの細かな不具合が修正されているようです。例えば,Quake IIIでは,明るさの調整(ブライトネスコントロール)が有効になっていなかったという問題が修正されています。また,Microsoft Flight Simu
lator 98/2000では,夜景のシーンで,スクリーンの右に光点が誤って表示されるという問題が修正されています。
 さらに,特定のGlide対応アプリケーションソフトやOpenGL対応アプリケーションソフトで動作が遅くなるという不具合や,特定のマザーボードやCPUとの組み合わせで,16ビットカラーモード(6万5536色)から8ビットカラーモード(256色)に切り替えるときにハングアップすることがあるという不具合,コントロールパネルに関する不具合も解消されています。
 また,Voodoo3が登場したころのドライバはDirectX 6.1しかサポートしていませんでしたが,最新のVersion 1.04.00では,DirectX 7が必須環境とされています。DirectX 7のランタイムモジュールを導入しないと正しく動作しなくなったことも特徴です。
 一つの例を挙げると,以前のドライバでは,DirectX 7のランタイムモジュールを導入しても,Ziff-Davisの3D描画性能ベンチマークテストプログラム「3D WinBench 2000」(DirectX 7対応)が正常に動作しませんでしたが,最新のVersion 1.04.00を導入すると,問題なく動作するようになりました。したがって,DirectX 7対応アプリケーションソフトを利用しようとするのなら,最新ドライバを導入することをお勧めします。
 ただし,DirectX 6.1以前のバージョンを前提に作られたアプリケーションソフトの中には,DirectX 7を導入すると動作が不安定になるものや,正しく動作しなくなるものもあります。DirectXはいったん導入すると,基本的に古いバージョンに戻すことやアンインストールすることはできませんので,現在利用しているアプリケーションソフトがDirectX 7上で正しく動作するかよく分からない場合は,最新ドライバを導入する前に,システム全体のバックアップを取っておくとよいでしょう。また,対応の待たれていたVoodoo3のWindows 2000用ドライバは,2月28日にVoodoo3 2000/3000用のリテールドライバ(Version 1.00.00),3月16日にはβ版のVoodoo 3 3500TVのβドライバ(Version 1.00.00 BETA)が相次いで公開され,同社のサイトからダウンロード可能になっています。

(石井英男)



3dfxの「Voodoo3 2000」