ゲームでも2スピーカーで仮想的に立体音響にできる?

仮想的に2スピーカーで5.1チャネルを再生するスピーカーがありますが,ゲームのEAXやA3Dなども仮想的に3Dサラウンドになるのでしょうか?


スピーカーではアイ・オー・データ機器の「P2DiPOLE」,ヘッドホンではソニーの「MDR-DS5100」など,2スピーカーで疑似的に5.1チャネルを再現する製品がいくつか発売されていますが,こうしたDVDビデオ鑑賞を想定した製品は,DolbyDigital,DTSなどのマルチチャネル・デジタルサウンド形式でエンコードされたサウンドデータのみに対応します。よって基本的にEAX,A3DといったPCの4チャネルサラウンドには対応していないと考えていいでしょう。
 S/PDIF同軸端子や光デジタル端子を備え,デジタル出力が行えるサウンドカードは増えてきていますので,今後,サウンドカード側でリアルタイムに4チャネルサラウンドサウンドをDolbyDigitalなどにエンコードし直してデジタル出力してくれるサウンドカードなどが出てくれば,上記のバーチャル5.1チャネルシステムも利用できるようになるでしょう。
 なお,現時点では,PCの4チャネルサラウンドサウンドは2組のアナログステレオ音声信号で実現するのが一般的です。ですから2組のPCスピーカーさえ用意すれば4チャネルサラウンド環境の構築が可能です。PCスピーカーは1組3000円前後のものもあるので,予算的なことをいえば,数万円するそうしたバーチャル5.1チャネルシステムよりも安価にPC向け4チャネルサラウンドサウンド環境が実現できます。
(トライゼット 西川善司)



アイ・オー・データ機器の「P2DiPOLE プレミアムセット」(価格:2万9800円 問い合わせ先:アイ・オー・データ機器 TEL:076-260-1024)。仮想的に2スピーカーで5.1チャネルを楽しむことができるが,残念ながらマルチチャネル・デジタルサウンド形式でエンコードされたサウンドデータのみのサポートだ