最近,バーチャルチャネルというメモリを見かけました。でも,自分のマザーボードに対応しているのかどうか分かりません。どういう特徴があって,どんなマザーボードに対応しているのでしょうか?
バーチャルチャネルSDRAM(以下VC SDRAM)とは,既存のSDRAMの欠点を改良して転送効率を上げたSDRAMの派生型製品です。
既存のSDRAMは,連続したアドレスの読み込みは高速ですが,読み込み元のアドレスが連続していない場合は一気に効率が落ちるという欠点があります。これは読み出しのときに,アドレスをRowとColumnという2つに区切って順に与える必要があるためで,連続したアドレスは毎回Columnだけ与えれば済むのに対し,非連続アドレスでは両方与える必要があることに起因します。
そこでVC SDRAMでは,内部にキャッシュを搭載してしまい,非連続アドレスのときでも待ち時間を減らし,転送効率を上げるという仕組みです。
過去に本誌でも何度か取り上げており,実際効率が上がることも確認されています。しかしながら,既存のSDRAMとは互換性が無く現在このVC SDRAMが動くのはVIA TechnologyのMVP4/Apollo Pro 133/KX133といったチップセットを搭載したマザーボードのみです。VC SDRAM自体は国内ではメルコ,海外ではInfineonが発売しています。
(大原雄介)
業界に先駆けて発売されたメルコの「VC-128M」(問:メルコインフォメーションセンター,TEL:052-619-1827,価格:4万9800円,実売価格:3万9800円)