E-IDEでなくSCSIから起動する方法

PC/AT互換機はCドライブからしか起動できないそうですが,E-IDEとSCSIのHDDをつなげた場合で,SCSIから起動する方法はあるのでしょうか?


結論からいえば条件付きであります。一般にOSの起動はマザーボードのBIOS(INT13h)から見える最初のHDD,つまりCドライブから起動されます。IDE HDDとSCSI HDDの両方が接続されたPCで起動画面を確認すると,まずIDE HDDがプライマリインタフェースのマスター/スレーブ,セカンダリインタフェースのマスター/スレーブの順に接続されたHDDの順に80h,81hと認識された後,SCSI HDDがID番号の小さい順に82h,83h……という順でBIOSに認識されます(この起動画面は表示されないPCもあります)。80hとして認識されたHDDの基本区画からOSは起動するわけです。
 したがってマザーボード上のBIOSがSCSIインタフェースに接続されたHDDをIDEインタフェースに接続されたHDDよりも優先するように認識させればよいわけです。条件は次のようになります。

1.BIOSがSCSIインタフェースを優先した起動をサポートしていること
2.SCSIインタフェースがBIOSを搭載し,OSの起動をサポートしていること


 またSCSIインタフェースの中にはどのIDに接続されたHDDから起動するかを指定できる製品もありますから,任意のIDのHDDから起動することも可能です。
 では任意に切り替えて便利に利用できるかといえば,起動するHDDを変更すると論理ドライブ(ドライブC,Dなど)の割り当てが大きく変わるので,この点を十分に注意しなければなりません。とくにWindowsではアプリケーションが自分自身のプログラムがどの論理ドライブにインストールされているかなどを管理している場合が多く,インストールされている論理ドライブが変更されてしまうと使用できなくなるからです。
(坪山博貴)