「ファイルの属性」というのは何のことでしょう。
皆さんは,Windows 95に代表されるMS-DOSファミリーの開発の基になったのがUNIXであることをご存じでしょうか?
UNIXはマルチユーザー/マルチタスクを前提に開発されたOSということもあって,不用意に他人からファイルが参照できたり書き込まれたりすることを制限する必要がありました。
そこで,これらの制限事項をファイルと対にして記録しておくのがファイルの属性(アトリビュート)です。
例にとるとUNIXのファイルシステムには,人(ユーザー)に対して「所有者」「同一グループユーザー」「そのほかのユーザー」という3段階のランクがあり,そのそれぞれのランクについて「実行権」「読み出し権」「書き込み権」という権利が属性として記録されています。
これによって「README.TXTは,自分は読むことも書き込むこともできるが,そのほかの人は読むことしかできない」といった制御が可能となるわけです。
一方,MS-DOSファミリーの場合はシングルユーザーOSですから,属性として「書き込み不可」「不可視」「システムファイル」「アーカイブ」の4種類の属性がファイルと対になっています。
試しに,エクスプローラで適当なファイルを選択して,右クリックから「プロパティ」を開いてみてください。選択したファイルに対する属性が表示されているはずです。また,エクスプローラの設定で「ファイルの属性を表示する」にチェックを入れておくと,詳細表示のときに属性の一覧を表示することができるようになります。
それぞれの属性の意味については,マウスを合わせて[F1]キーを押すと説明文が表示されるので,そちらをご覧ください。
(三谷直之)
詳細表示でファイルの属性を見ることができる