LANカードのブートソケットとは何ですか?
LANカードには,BIOS ROMよりひと回り小さなチップを差せそうなソケットがあります(写真1)。ここにはネットワークブートを行えるようにするためのROMチップを差せます(このチップはBOOT PROMと呼ばれることが多いようです)。
BOOT PROMは一般に,ディスクを持たないマシンをネットワーク起動させるために使うもので,BOOT PROMが装着されていて,LANカード用の設定ユーティリティでBOOT PROMを使うように設定してあると,起動時にネットワーク上のサーバーからOSを読み込んで起動することができます。
ただし,そのためには,ネットワーク起動に対応したOSと,そのOSに対応したBOOT PROMが必要です。筆者の知る限り,ネットワーク起動に対応できるのはNetWareやOS/2の一部,UNIX系のOSばかりで,あまり一般的とはいえません。よく使われているWindows 98/Me/2000などはBOOT PROMによるネットワーク起動には対応していないので,個人ユーザーにはほとんど意味がないでしょう。
(渋谷 隆)
写真1 LANカード上のBOOT PROMソケット。写真のような細長いディップ型と,キャラメルをつぶしたようなPLCC型がある