インターネットの記事で,「UDP」という用語を見かけますが,これはどのようなものなのでしょうか。
UDP(User Datagram Protocol)はIPネットワーク(=インターネット)で使われるトランスポート層のプロトコルの一つです。TCP/IPの「TCP」部分に相当しますが,あまりUDP/IPという呼ばれ方はしないようです。TCPはデータ転送開始前に接続を確立し,エラーを訂正する機能などを含みます。UDPはコネクションレス型,つまりデータの着信確認とエラー訂正をしない代わりに高速な通信ができるため,少々データ品質が下がっても即時性を高めたいもの(訂正/再送していては間に合わない=ある意味エラー訂正の必要がない)や,可能な限り高速にデータ送受信したい場合などに利用されています。通信媒体の信頼性が比較的高いLAN内で使われることが多く,WANでの使用には向かないとされていましたが,エラー訂正はアプリケーション側でも行えるので,ゲームやインターネットフォンなどのアプリケーションの多くがUDPを使っています。
(アーカイブTech Lab.菊地 潤)