by SPDの意味とは

ASUSTeKのP2Bを使用していますが,BIOS画面に出てくる「by SPD」とはどういう意味ですか。また,ここを変えるとどうなりますか。


SPD(Serial Presence Detect)というのはDIMMに載っている小さなチップです。これは256バイトのEEPROMで,メモリに関するさまざまな情報が格納されています。具体的には,メモリの種別,行/列アドレスの数,リフレッシュレート,ECC/非ECC,アクセスタイム,SDRAMのデータ幅といった情報です。
 これらが,起動時にシステムに読み込まれ,今どういうメモリが差さっているのかを,認識できるわけです。
「by SPD」としてBIOS画面にでてくるのは,読み取ったデータのうちアクセスタイムに関する情報で,これによりCASレイテンシ,RAS CASディレイ,プリチャージタイムが決定されます。「Disabled」に変更すると,SPDからの情報は無視され手動で設定した値が優先されます。
 さてここを変更した場合(2または3)ですが,たとえばCASレイテンシが3のメモリを2で動かすと,メモリの特性(マージン)により,うまくいけば動作し高速化できますが,そうでないときは不安定になったり動作しなくなります。
 逆にCASレイテンシ2のメモリを3にすると問題なく動きますが,若干遅くなります。とはいえほとんどの人間には認識できないレベルで,ベンチマークテストによっては若干差が出るといった程度です。
(編集部)