インターネット関連の記事を読んでいると「RFC」という言葉がよく出てきますが,これはどういうものなのですか。
RFC(Request For Comments)は,インターネットに関するさまざまな技術をまとめたドキュメントを指し,それぞれ番号が付けられて管理されています。'69年より始まったもので,インターネットの原型であるARPANET(アーパネット)時代の技術を垣間見ることができます。とくにインターネットプロトコルに関するドキュメントは,IETF(Internet Engineer ing Task Force)およびIESG(Internet Engineering Steering Group)によって多数発表されています。
RFCは,完成された技術のドキュメントをまとめたものだけでなく,まだドラフト段階にあるもの(Internet Draft)も多数存在しています。また,標準化への議論には誰でも参加できるので,インターネット標準となっていない仕様,ユーモア(滑稽?)なドキュメントまで存在して内容は千差万別です。これらのRFCは,インターネット上のさまざまなftpサイト(ftp://ftp.nic.ad.jp/など)から入手できます。以下に,いくつか主要なドキュメントを紹介します。
RFC 821:Simple Mail Transfer Protocol(SMTP)
TCP/IP上のメール配信プロトコルSMTPに関する文書。
RFC 822:Standard for the Format of ARPA Inter net text messages
RFC準拠のメールに関する文書。
RFC 974:Mail Routing and the Domain System
インターネットメールの配信に関する文書です。MXレコードについて。
RFC 977:Network News Transfer Protocol(NN TP)
インターネットニュースのニュース配信プロトコルNNTPに関する文書。
RFC 1548:The Point-to-Point Protocol(PPP)
ダイヤルアップ接続でおなじみのPPPに関する文書。
(伊勢雅英)