最近,デジタルカメラで使われている「Exif」という画像フォーマットは,ほかのフォーマットとどこが違うのですか。
Exifとは,デジタルカメラと周辺機器の間でのファイル交換を目的としたJPEGベースの画像フォーマットで,JEIDA(日本電子工業振興協会)でJEIDA-49として制定されているほか,ISO規格としても審議中の画像フォーマットです。
また,このExifをサポートする「『Exif』サポートグループ(SEG)」という団体(オリンパス光学工業,カシオ計算機,コニカ,三洋電機,シャープ,セイコーエプソン,東芝,ニコン,富士写真フイルム,ミノルタ,リコーの国内11社が参加)が,Exifではオプションとされている細部のフォーマットを定めた「SEG細則」を提案中です。Exif自体,'95年7月にVersion 1.0が制定された後も'97年5月にVersion 1.1,'97年11月にはVersion 2.0が制定されるなど,徐々に進化しています。
Exifフォーマットを簡単に説明すると,画像ファイルに加え撮影情報(撮影日時やカメラ情報など)やサムネイル(画像のアイコン)などを画像ファイルの一部として格納するものです。基本的な構造は一般的なJPEGファイルなのですが,一部画像ヘッダを拡張し,ここにTIFFファイルの形式で必要な撮影情報を格納しています。Version 2.0においては,音声ファイルや圧縮サムネイル,あるいは米イーストマン・コダックが採用したFlashPixフォーマットと変換を行うためのヘッダなどが追加され,より柔軟なフォーマットになっています。
Exifフォーマットの仕様書は,前述のJEIDA-49としてJEIDAから入手できる(一般価格8000円)ほか,いくつかのホームページで独自に解析した結果が入手できます(サーチエンジンなどで,「Exif」をキーワードに検索してみてください )。
(大原雄介)