Windows 95でCD-ROMを認識できる
起動ディスクが欲しい!

Windows 95で,CD-ROMを認識する起動ディスクを作りたいのですが,具体的な方法を教えてください。



まず,Windows 95のコントロールパネルから[アプリケーションの追加と削除]を起動し,起動ディスクを作成します。
 次にCD-ROM用のドライバを準備します。Windows 95にはMS-DOSモード(MS-DOSと同等)でCD-ROM用のファイルシステムを提供するドライバであるMSCDEX.EXEは付属していますが,インタフェースごとに準備する必要があるCD-ROM用のドライバは準備されていません。
 インタフェースごとのドライバは,IDE接続の場合はCD-ROMドライブに,SCSI接続の場合はSCSIカードに付属するのが一般的です。もし付属していなかった場合は,ドライブやSCSIカードの製造,発売元のサイトからMS-DOS用のドライバを入手してください。
 次に,先に作成した起動ディスクにCD-ROM用のドライバをコピーするだけの容量を確保します。ドライバの種類にもよりますが,だいたい100K〜150KB程度の空き容量が必要になります。

 regedit.exe
 scandisk.exe

などといった,起動に必須ではないファイルを削除すれば空き容量が確保できるはずです。
 次に,MSCDEX.EXEを起動ディスクにコピーします。Windows 95が標準インストールされている場合,「c:\windows\commnad\」フォルダに存在します。
 そして,入手したCD-ROM用ドライバを起動ディスクにコピーします。IDE接続の場合は一つ,SCSI接続の場合はASPIドライバとASPI対応CD-ROMドライバの二つです。ここから先はIDE接続用は「oakcdrom.sys」(Windows98に標準添付の代表的なIDE接続用ドライバ),SCSI接続用は「aspi8dos.sys」(代表的なSCSIカードであるAdaptec AHA-2940/F/U/UW用ASPIドライバ),「aspicd.sys」(Adaptecが提供するASPI対応CD-ROMドライバ)を前提に話を進めます。それぞれ自分が使用するドライバに置き換えて読んでください。
 IDE接続の場合,起動ディスクのCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATに以下の行を追加します。ファイルの編集はメモ帳で可能です。

[CONFIG.SYS]
device=oakcdrom.sys /d:mscd001

[AUTOEXEC.BAT]
mscdex.exe /d:mscd001 /v

 「/d:」以降はデバイス名と呼ばれるもので任意ですが,両方の行で合わせる必要があります。
 SCSI接続の場合は,起動ディスクのCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATに以下の行を追加します。

[CONFIG.SYS]
device=aspi8dos.sys
device=aspicd.sys /d:mscd001

[AUTOEXEC.BAT]
mscdex.exe /d:mscd001 /v

 これで,BIOSで認識されたHDDやリムーバブルドライブの次のドライブとしてCD-ROMドライブが認識されるはずです。なお,mscdexのオプションとして「/l:」を記述すると,CD-ROMのドライブレターを固定することもできます。例えば「/l:q」とするとCD-ROMがQドライブになります。
 もし,1台のPCにIDEとSCSIの両方でCD-ROMドライブを接続していたり,IDE接続のPCとSCSI接続のPCの両方を使用している場合,両方のドライバを起動ディスクにコピーして,CONFIG.SYS,AUTO
EXEC.BATの記述を以下のように変更しておけば,どちらのCD-ROMドライブも認識できるようになります。

[CONFIG.SYS]
device=oakcdrom.sys /d:mscd001
device=aspi8dos.sys
device=aspicd.sys /d:mscd002

[AUTOEXEC.BAT]
mscdex.exe /d:mscd001 /d:mscd002 /v

「/d:」以下のデバイス名をIDE用とSCSI用で変更しておき,mscdex.exeでは両方を記述しておくのがポイントです。
(坪山博貴)