NTFSをFATに戻したい

Windows NT 4.0をインストールしたNTFSの領域を解放したいのですが,DOSのFDISKからではできませんでした。NTのディスクアドミニストレータでもNTのシステムが入っているパーティションの領域を解放できません。どうしたらいいのでしょうか。


ほとんどのOSは,そのOSで扱える形式で作成されたパーティションについてのみパーティションの削除が行えるようになっています。これは,そのOSとまったく関係のないパーティションを誤って削除しないための措置ともいえます。
 DOSでは,FAT以外のファイルシステムをサポートしていません。そのため,FDISKコマンドでもNTFSパーティションの解放を行うことはできません。Windows 95でも同様です。これを解放するためには,やはりWindows NTからということになります。ところがNTのディスクアドミニストレータは,危険だと思われるパーティションの変更は禁止する(画面下)という仕様上の理由から,NTのシステムが含まれたパーティションは削除できないようになっています。
 このようなパーティションは,Windows NTに付属するセットアップフロッピーを使用することで削除できます。Windows NTセットアップは,もちろんNTFSに対応していますので,セットアッププログラムのインストール先パーティションを指定する画面で,NTFSパーティションをFATにして,その状態でセットアップを中断します。これ以降は,そのパーティションがFATになるので,DOSで扱えるようになります。
 以下にその手順を紹介します。
@セットアップフロッピーを使ってシステムを起動する。Windows NTを新規にインストールするよう選択
ANTFS(システム)パーティションの削除
B新規FATパーティションの作成。削除して未使用領域になった部分に,新たにWindows NTパーティションを作成
CこのパーティションをFATファイルシステムでフォーマット
Dセットアッププログラムを中断。インストール先フォルダー名を指定してくる部分で[F3]キーを押し,インストール作業を中断させる
 なお,この方法を用いると当然のことですが,NTFSパーティションに入っていたデータはすべて消えてしまいます。何か必要なデータが入っている場合には,あらかじめバックアップを取っておくのを忘れないようにしてください。
(三谷直之)


ディスクアドミニストレータではOS本体のインストールされているパーティションは削除できない。