MacintoshのHTMLファイルがうまく読めない

MacintoshのユーザーからHTMLファイルを受け取ったのですが,ソースリストの改行が全然されてなくて非常に読みにくいです。データをくれた人によれば「改行はきちんとした」ということなのですが,どうしてこういうことになるのでしょうか。


これはHTMLドキュメントが一般的になるにつれてよく聞かれるようになった問題です。Macintosh,UNIX(およびUNIX互換OS),Windows(DOS)ではそれぞれ改行を意味するコードが違い,Macintoshは「LF」,UNIXが「CR」,そしてWindowsが「CR+LF」を使っています。このコードですが,以下のような意味を持っています。
CR(キャリッジリターン):「復帰」の意。現在の行の途中から,その行の先頭に移動すること。
LF(ラインフィード):「改行」の意。カーソルの位置はそのままで,次の行に移動すること。
 UNIXでは文中のCRを改行だと認識して自動的に改行動作を行うのに対して,MacintoshではLFで改行動作を行います。Windowsはこの二つを組み合わせて使っていて,まずCRで現在の行の先頭に,LFで次の行に移動するという動作をしています。
 そのため,WindowsでMacintoshのテキストファイルを開くと,改行コードがLFのみでCRがないため,改行コードだと認識されないのです。
 各OSの改行コードに対応したテキストエディタならば,複数の漢字コードに対応していることが多く,ほかのOSで書かれたテキストファイルを扱う場合に便利です。また,最近のHTML作成ツールの多くは複数のOSの改行コードや漢字コードに対応しているので,HTMLドキュメントを編集するだけならこれらを使うのもいいでしょう。
(恣岡 悄)