Sambaが不調になった

LinuxをKernel2.0.27から2.0.29にしたのですが,SambaでWindows 95からホームディレクトリにアクセスしようとしてもパスワードを受け付けなくなりました。なぜでしょうか。コンパイル時にmakefileでシャドウパスワードなしの設定にしていますが,そのせいですか。


Kernel2.0.27から2.0.29にかけて,内部のネットワーク周りやネットワークドライバ関係に大きな変更が加えられた形跡はありませんので,バージョンアップしただけなら,Sambaが使えなくなることは考えにくいと思います。
 カーネルのバージョンアップと同時に,何か別の変更を加えていないかを調べてみるといいでしょう。例えば,利用しているディストリビューションパッケージをアップデートした(Redhatで新しいRPMをインストールした,あるいはSlackwareのバージョンを3.1から3.3などに変更したといったケース)なら,Sambaが使えなくなることは十分に考えられます。Slackwareの場合,3.2からシャドウパスワードが標準で導入されているため,Sambaのシャドウパスワードを有効にしてコンパイルし直す必要があります。
 カーネルのバージョンアップ以外にシステムを変更した心当たりがない場合でも,Sambaをコンパイルし直し,設定類をもう一度見直して(Windows側も)みるといいでしょう。
 また,Sambaの動作にはあまり関係ないとは思いますが,原稿を執筆している時点での安定カーネルのバージョンは2.0.33です。最新バージョンには,PentiumのF0バグ対策コードなどが盛り込まれていますから,可能なら最新のバージョンにして,Sambaをもう一度ビルドし直すことをお勧めします。
(米田 聡)