SCSI IDのジャンパによる設定

SCSIのHDDを購入しましたが,バルクだったためマニュアルが付いていなかったので,SCSI IDの設定方法が分かりません。どうも0,1,2と書いてあるジャンパで設定するようなのですが,どのようにしたらいいのでしょうか。


SCSI IDはご質問にあるとおり0,1,2と表記されているジャンパによって設定します(メーカーによっては0,2,4という表記を用いている場合もあります)。各ジャンパはON/OFFの設定が可能です。このジャンパのONが2進数の1,OFFが2進数の0に相当しており,ジャンパ三つで3桁の2進数を表しています。これにより2×2×2=8通りの設定が可能なので,10進数でいう0〜7のSCSI IDを表現できるわけです。
 実際には,0ジャンパを+1(20),1ジャンパを+2(21),2ジャンパを+4(22)として計算すると,簡単にジャンパの組み合わせが見つけられます。例えば,SCSI IDを6に設定したい場合は,6=2+4ですから,1と2のジャンパをONにすればよいということが分かります。
 こういった具合で,0〜7を表現するための組み合わせ例を表に示しておきます。なお,Wide SCSIの場合にはIDが15までとなりますので,さらに3というジャンパが追加されます(3ジャンパは+8を表します)。
 また,SCSIのデバイスの場合,ID以外にもターミネータのON/OFFの設定がありますので,設定方法が分からない場合は各メーカーのホームページの情報を参考に設定するといいでしょう。
(伊勢雅英)


SCSI IDを表すジャンパの設定。写真はMaxtorのHDDのラベルのものだが,Wide SCSIのため8まである。

SCSI ID
0ジャンパ(+1)
1ジャンパ(+2)
2ジャンパ(+4)
0
OFF
OFF
OFF
1
ON
OFF
OFF
2
OFF
ON
OFF
3
ON
ON
OFF
4
OFF
OFF
ON
5
ON
OFF
ON
7
OFF
ON
ON
8
ON
ON
ON
表 SCSI IDの設定例