大容量キャッシュの効果は?

最近,Socket7マザーボードでオンボードキャッシュが2MBのものが出てきていますが,このような大容量キャッシュはどんなときに効果が出るのでしょうか。また1MBでは不足するでしょうか。


大容量のL2キャッシュはPC全体のパフォーマンスに良い影響を与えますが,一般には256〜512KBもあれば十分といわれています。どちらかといえば,パーソナル用途よりもより多くのプログラムが並列実行されるサーバー用途のほうがより有意義に働くようです。グラフィックス,データベースなど大きなデータを処理する場合にも高速化する効果が大きいでしょう。
 Socket7の場合,2MBのような大容量キャッシュはK6-Vを強く意識しているようですが,現実にK6-Vを使ってテストを行ってみるとL2キャッシュ2MBのマザーボードを使ったほうが1MBや512KBの製品よりも数%パフォーマンスが向上するようです。
 現在では,CPUを1ランク(50MHz)高速にしてもパフォーマンス面での向上は10%に満たないと考えられていますので,大容量L2キャッシュの効果は十分あるといえます。ただし,大容量L2キャッシュだけを理由にマザーボードを買い替える必要はあまりありません。
(坪山博貴)


●2MBと1MB搭載でのベンチ結果(K6-V/400MHz使用)
製品名
PA-2013(2MB版)
PA-2013(1MB版)
CPUmark 99
46.4
45.3
FPU WinMark
1350
1350
Business Disk WinMark 99
2210
2270
High-End Disk WinMark 99
7270
7240
Business Graphics WinMark 99
161
161
High-End Graphics WinMark 99
486
485