新しいビデオカードの購入を検討中ですが,デジタル液晶ディスプレイについて教えてください。
デジタル液晶ディスプレイとは,その名のとおり,映像をデジタル信号で入力して表示します。通常のCRTや液晶ディスプレイはアナログRGB信号を入力して表示する仕組みになっていますが,液晶パネルは本来デジタル信号で駆動されるため,アナログ入力の液晶ディスプレイでは,内部でアナログからデジタルに信号を変換しています。アナログ入力の場合,ビデオカードごとに信号周波数などが微妙に違うので,最適な表示を得るにはプリセットや手動で調整する必要がありますが,デジタル入力ならそうした手間がいらずクリアな表示ができることがメリットです。ノートPCでは,デジタルのまま液晶パネルに信号が送られますが,デスクトップPCでデジタル液晶ディスプレイを利用するには,デジタル液晶ディスプレイ対応ビデオカードを用意する必要があります。デジタル液晶ディスプレイ用のインタフェース規格としては,DFP(Digital Flat Panel Port)やPanel Linkなどが存在しますが,今後主流となる可能性が高いと見られているのが,DVI(Digital Visual Interface)です。DVIは,インテル,Silicon Image,コンパック,富士通,ヒューレット・パッカード,IBM,NECが中心となって運営するDDWG(Digital Display Working Group)によって,’99年にリリースされたデジタルディスプレイ用のインタフェース規格で,変換コネクタを利用すればDFP対応ビデオカードにも接続できます。
DVI対応液晶ディスプレイとしては,アドテックのAD-DVT15Xやアイ・オー・データ機器のLCD-DV15H/LCD-DV141H(DFP変換コネクタ付き)があります。DVI出力に対応したビデオカードとしては,Millennium G400SHにオプションのG400 FlatPanelを追加したものや,Leadtek ResearchのWinFast GeForce 256 DDR版があります。DFP対応ビデオカードのほうが現時点では多いのですが,今後はDVI対応製品が増えてくるでしょう。
(石井英男)
DVI端子を搭載したビデオカード「WinFast GeForce 256 DDR」
(価格:オープンプライス 問い合わせ先:バーテックスリンク TEL:03-5259-5110)
GeFroce 256 DDRには,DVI端子のほかにS端子とアナログRGB端子が付いている