Pocket PCとWindows CEの違いって何?

最近,「Pocket PC」という言葉をよく聞きますが,今までの「Windows CE」との違いがよく分かりません。両者の違いは,どこにありますか?


「PocketPC」とは,米マイクロソフトが提唱している携帯情報端末の規格の一つで,文字どおり「ポケットに入るパーソナルコンピュータ」を意味します。昨年,Windows CEのOSバージョンが3.0へアップグレードされたのを機に,縦型でキーボードの付かないWindows CE搭載マシンの呼び方が「Palm-size PC」から「PocketPC」へ変更されました。そして,そのためのWindows CEの一つのバリエーションとして「Pocket PC Software」があります。最新のバージョンは「Pocket PC 2002 Software」で,従来のPocketPCに比べ,ユーザーインタフェースが向上し,企業ユーザー向けの機能が強化されています(詳しくは特別企画2「Pocket PC 2002 Softwareの進化」p.184をご覧ください)。PocketPCには,予定表や連絡先,仕事を管理するアプリケーションのほか,Webブラウザや電子メールなどのアプリケーションが標準で内蔵されており,紙のシステム手帳に置き換わるものとして注目を集めています。WindowsPCとの親和性が高く,特殊なフォーマットを使用しなければ,OfficeシリーズのWordやExcelのデータをそのままPocketPCへ転送して,閲覧や編集が可能です。
 現在では,PocketPCはカシオ計算機,コンパックコンピュータ,日本ヒューレット・パッカード,東芝から製品が出荷されており,NECと富士通が正式に参加を表明しています。
(関口哲司)



MSN Messenger機能が標準搭載されたPocket PC 2002Software。メッセージがくるとポップアップ画面で通知してくれる