自分のPCは,日本DECのDIGITAL PC 5100というマシンです。このマシンでHDDを増設しようと22GBのHDDを買ってきましたが,認識してくれません。どうすれば認識して使うことができるのでしょうか?
'97年当時の日本ディジタルイクイップメント(現コンパック)のデスクトップPC(DIGITAL PCシリーズ,Venturis FX,Celeblis FXなど)は,BIOSが4GB以上のHDDに対応しておらず,BIOS上では4GBとして認識します。ところが,OS上では実容量で作業しようとするため買ってきたばかりのHDDは認識できないということに陥ってしまいます。
そこでお勧めしたいのが,「On Track Disk Manager」というソフトです。
このソフトは,各HDDメーカーが配っているユーティリティソフトでメーカーごとに名前が違いますが中身は同じで,パーティションの管理およびFAT16,32のフォーマット,バックアップなどを簡単にできるようにまとめられたものです。
例えば,QuantumのHDDの場合は,On Track Disk Managerが「Disk GO!」という名前で配られ,Seagateでは「Disk Wizard」という名前で名前で配られています。また,Maxtorでは,StrageSoftの「E.Z.Drive」という同様のソフトが「MaxBlast」という名前で配布されています(こちらも基本的には同様の働きをします)。このソフトの機能として,HDDドライバの拡張が可能なため,古いPCで大容量のHDDをWindows上では1パーティションで扱いたいようなときにも対応可能です。ただ,難点としては,あくまでそのソフトを配布しているメーカーのHDD専用にカスタマイズされているため,他社のHDDは使用できないなどの問題もあり,メーカーをまたがって使用する場合などには,いちいちインストールをし直さなくてはならない,といった難点もあります。
大容量のHDDをマシンに組み込み,BIOSで4GBとして認識した状態で起動させ,接続したその大容量HDDのメーカーのOn Track Disk Managerをインストールすると,そのユーティリティ上では,接続されたHDDを正確に認識することが可能になります。
そこでHDDをフォーマットし,FAT32を有効にして,全体を1パーティションに設定すると,その拡張ドライバをCドライブとなるHDDのMBRに書き込み,次回の起動からHDDが認識できます。
このソフトはインストール時にフロッピーディスクを1枚用意することになりますが,その用意したフロッピーディスクからも起動することが可能なため,メインのHDDを大容量に交換したい場合でも対応することが可能です。
(坪山博貴)
Quantum「Disk Go!」
http://www.quantum.com/support/csr/csr.htm
Seagate「Disk Wizard」
http://www.seagate.com/support/disc/drivers/discwiz.html
Maxtor「MaxBlast」
http://www.maxtor.com/maxblast/index.html
Seagateの「Disk Wizard」を使って,HDDを認識させる。この後,HDDでAuto Partitionを選択すると,自動的にそのHDDにあった1パーティションのHDDを作成できる
この画面でEraseを選べば,後は自動的に設定される
認識,インストールした後の通常時の「Disk Wizard」の操作画面。パーティションの切り直しなどをすることができる
4GBを超える13GBを1パーティションで作るという注意書き
DEC Digital PC 5100で13GBのHDDを認識した