モデムを共有したい

家庭内LANで2台のWindows 95マシンを使用していますが,モデムが1台しかなく不便に感じています。LAN経由で1台のモデムを共有する方法がありましたら教えてください。


インターネットサービスプロバイダ(ISP)へのダイヤルアップ接続をするのであれば,Proxy 95などのProxyソフトをLAN上のモデムが接続されたPCで動作させることで,どのPCからでもインターネットへの接続が可能になります。ただし,この方法ではパソコン通信やモデムを利用したFAX送信には対応できません。また,Proxyを経由してインターネットに接続されるため,制限が発生する場合もあります。
 これ以外の方法でモデムを共有したい場合,いくつかのモデム共用ソフトが存在します。企業内などで複数のモデムを多くのユーザーが共有する場合は市販製品がいくつか存在しますが,いずれもあまり安価ではなく,ご質問のようなケースではコスト的に見合わないでしょう。
 そこでオススメしたいのが,シェアウェアのNPCOMM(Hiroyoshi Kurohara氏作)です。これは,正確にはWindows 95上(共有される側のシリアルポートはWindows NT 3.51/4.0でも可)で,TCP/IPを用いてLAN上のPCのシリアルポートを共有するソフトで,シリアルポートに接続するものならばモデム以外でも共有可能です。共有するPCからは単なるシリアルポートに見えるため,ほとんどのソフトで問題なく利用できます。TAPIで利用する場合は,ローカルのシリアルポートと同じように共有するシリアルポートにモデムをインストールするだけで済みます。
 さらに便利な使い方として,TCP/IPを用いてRASで接続されたPCからもシリアルポートを共有することができます。筆者の場合,モバイルPCからPHS(PIAFS)を利用して自宅へRASで接続し,自宅のモデムを利用してPHSからは発信できないダイヤルQ2などの情報サービス(Navi’n Youでの渋滞情報など)を受けるのに利用しています。
 またNPCOMMには,Telnet接続機能を持たない通信ソフトで,Telnet接続を可能にする機能もあります。NPCOMMはhttp://www.yk.rim.or.jp/~kurohara/npcomm.html,またはNIFTY SERVE FWINCOM LIB3から入手可能です。
(坪山博貴)


仮想シリアルポートをデバイスマネージャで見たところ