Ultra ATA/66のHDDを買い,対応マザーボードも買ったのですが,どうすればUltra ATA/66を導入できるんですか? 設定の仕方が分かりません。
Ultra ATA/66対応HDDとマザーボードをUltra ATA/66で使用するハードウェア条件は一つだけで,Ultra ATA/66対応ケーブルで接続することです。Ultra ATA/66やUltra ATA/100対応HDDは,Ultra ATA/33やそれ以前のHDDと同じ40ピンコネクタを採用していますが,80芯のUltra ATA/66対応ケーブル(Ultra ATA/100でも同じケーブルでよい)で接続しないと,最高でもUltra ATA/33でしか動作しません。ハードウェア的にはこれ以外のジャンパ設定などはまず必要ありません。
Windows 9x(95〜Me)のドライバには,Windows 95の市販パッケージとOSR2以前のOEM版Windows 95のみ個別のドライバが必要です。これはマザーボードベンダーか,マザーボードで使用しているチップセットのベンダーからドライバを入手し,インストールしてください。Windows 95 OSR2以降ではIDEバスマスタドライバが含まれていますが,最新チップセットのマザーボードではIDEコントローラ(正確にはチップセット)が正しく認識されない場合があります。この場合はチップセットを正しく認識させるパッチをインストールすることでIDEコントローラも正しく認識され,IDEバスマスタドライバが有効になります。通常マザーボードにCD-ROMが同梱されているはずなので,確認して必要があるならインストールしてください。
またWindows 9xでは,IDEデバイスは標準でバスマスタ転送が無効になっている場合がほとんどです。デバイスマネージャからIDEデバイスのプロパティを開き,[設定]タブで「DMA」のチェックを有効にします。これでバスマスタ転送が有効になり,Ultra DMA/66で動作するはずです。
現在販売されているHDDではまずありませんが,初期のUltra ATA/66対応HDDではUltra DMA/66を無効にし,Ultra ATA/33として動作する状態で出荷されている製品もありました。この場合HDDベンダーのWebサイトからUltra ATA/33とUltra ATA/66を切り替えるソフトウェアが提供されています。ただし現在市販されるHDDではまず存在しませんから,気にとめることもないでしょう。
(坪山博貴)
左がUltra ATA/66用のIDEケーブル。普通のIDEケーブルに比べ線が密になっている