SocketAの周りにある四つの穴は,何に利用するのですか?
これは,CPUクーラーを固定するためのものです。Athlonは同一クロックで動作するPentiumVやCeleronよりも発熱が大きい傾向にあり,ヒートシンクも大きめになることが予想されます。実際SocketタイプのAthlon/Duron登場前後のSocket用CPUクーラーでは,形状,放熱能力ともに支障がある製品が多かったことから,AMDではSocketA用の推奨CPUクーラーリスト(http://www1.amd.com/products/athlon/thermals)を提示しました。また,今後発熱が増え,これに伴いヒートシンクが大型化しても耐えられるように,ヒートシンクをCPUあるいはCPUソケットではなく,直接マザーボードに取り付けるための穴を用意すべきことを,デザインガイドで示唆しました。
ご存じのとおり,今のところこの穴を利用したAthlon用のヒートシンクは存在していません。ただ,さらに動作周波数の高いPentium 4では,同様にマザーボードにヒートシンク取り付け穴が用意され,実際にこれに取り付けたヒートシンクを使っているため,今後動作周波数が上がると,これを利用したAthlon用ヒートシンクがお目見えすることになるかもしれません。
(大原雄介)
写真1 SocketAの周りには,CPUクーラーを固定するための穴が用意されている