銅製CPUスペーサーの絶縁処理

Athlonで銅製のCPUスペーサーを使うときに絶縁処理をしなければいけないと聞きましたが,どうしてでしょうか?


CPUスペーサーの基本的な機能は,CPU上部の凹凸をなくし,平らにするためのものです。このため,銅の製品を使うメリットがそれほどあるとは思われません。とくにAthlonの場合,CPUコアの周りにいくつもの端子があり,これにCPUスペーサーが接触することによって,誤作動やときには破損につながる事故もあると聞きます。
 銅製CPUスペーサー自体はCPUコアの厚さに合わせて製造されていますから,絶縁処理を施すとしても,厚さが必要以上に増すことによってCPUクーラーとCPUコアとの接地不良の原因になりかねなく,誰にでもお勧めできることではありません。安全な対策という意味では,本誌10/15号の特別付録「欠けまへん!紙だぞぉ〜」のような通電性を持たないAthlon用CPUスペーサーを代用してはいかがでしょう(このとき,銀粉など通電性を持つ素材を混入したシリコングリスを併用すると,銅製スペーサーと同じことになるので注意が必要です)。
 また,Athlon MP/XPでは上部の端子の配置がAthlonと異なるため,Athlon MP用スペーサーを必ず使用するようにしてください。
(編集部)


Athlonの上部には裸の端子が複数存在する



銅製のAthlon用CPUスペーサーにはCPUJ腰部の端子に接触しないよう穴があいているが,きちんと絶縁処理をしていないと,CPUの破損にもつながる