G200カードがブラックアウト

MatroxのMillennium G200を使用していて,突然画面がブラックアウトし,再起動しても何も表示されません。このままあきらめるしかないのでしょうか。


本当に壊れたのなら修理に出すしかありませんが,G200のBIOSが飛んでしまっただけならば,復旧方法はあります。Matroxは自社製ビデオカードのBIOSをWebサイトで公開し,ユーザーが新しいBIOSにアップデートできるようにしています。ただし,ブラックアウトして何も表示されないわけですから,復旧するためにはG200とは別のビデオカードが最低必要になります(PCIカードのときはISA,AGPであればISAかPCIカードが必要です)。
 インターネットが利用できる環境で,Matroxの最新のBIOSを入手します(最新版はSetup344.zipで,pkunzip.exeなどのツールを利用して解凍しておきます)。また,http://grafi.ii.pw.edu.pl/gbm/matrox/biosrec.html#pinsfilesから,お使いのビデオカードに対応したpinsファイルをあらかじめ入手しておくことをお勧めします。
 以上の準備ができたところで,まずG200とは別のビデオカードにディスプレイケーブルを接続し,G200もインストールした形でマシンを起動します。作業はピュアなDOS環境が望ましいので,Windows 98ならば起動時に[F8]キーで起動メニューを出し,Step-by-step Confirmationを選んだら,あとは[N]キーでドライバのロードをキャンセルします(106日本語キーボードをお使いの場合は,CONFIG.SYSを[Y]にし,JKEB.SYSだけはロードしておきます)。
 BIOSを保存したディレクトリで「INSTALL」と入力して,HDDにインストールします(初期設定はC:\Mga\Setup\)。このディレクトリをカレントにし,次のように操作します。
PROGBIOS -d >mypins.txt
(BIOSデータをmypins.txtの名前で保存)
PROGBIOS -i auto
(通常のBIOS書き込み方法です)
 BIOSに問題があるときは,この方法では失敗します。その結果は画面に表示されるほか,シリアルナンバーがサブミクロンとなるので分かります。
PROGBIOS -d > pin.txt
(BIOS上にpinデータがある場合,pin.txtの名前で保存します)
 pin.txtの7にはシリアルナンバーが出力されますので,これを確認します。
Type pin.txt | more
 シリアルナンバー(英文字3桁,数字5桁)が確認できれば,
PROGBIOS -i auto -k
できなければ,
PROGBIOS -i 879-X.bin -k
(G200の例。879-X.binはhttp://grafi.ii.pw.edu.pl/gbm/matrox/biosprog.html#fileの情報を参照して,カードに合ったBIOSを選びます)
 この作業が完了すると,G200は復活しているはずですが,Windows 98を起動してビデオメモリの容量が少なく認識されているなどの不具合があるときは,次の手順を踏みます。
 最初にダウンロードしたpinsファイル(カード上のシールにあるタイプと同じもの)の7に,シリアルナンバーを書き込みます。これをmypins.txtという名前で上書きします。さらに,
PROGBIOS -i auto -s mypins.txt -k
PROGBIOS -i 879-x.bin -s mypins.txt -k
のいずれかの方法で,BIOSに書き戻してやればOKです。
(編集部)