電話回線でiモード

今話題の「Lモード」とは何で すか?


Lモードとは,NTTの一般家庭電話用インターネット接続サービスのことを指します。Lモードの「L」は,Living(生活),Lady(女性向けコンテンツが豊富),Local(地域に根ざした),Large(大きい画面,大きいボタン)といった複数の意味を持っています。操作が簡単なので,主婦や子供,高齢者をターゲットとし,インターネット利用者層を拡大する目的があります。
 提供するサービスは,最大2000字までの「Lメール」と呼ばれる電子メールサービスのほかに,天気予報,地域のレジャー情報,電話番号検索といった,身近なコンテンツが予定されています。ありていにいってしまえば,iモードの家庭版といったところでしょうか?
 使用する端末はLモードに対応した専用のものが必要ですが,現在,使用している電話回線をそのまま利用できるので,特別な工事は必要ありません。また,対応する電話機の製造コストもそれほど大きくならないので,電話機の買い替え需要を喚起するといった,副次的なメリットも生まれてきます。
 いいことずくめに思えますが,問題がないわけではありません。Lモードのインターネットアクセスは,全国で東西2か所しかないゲートウェイを介して行われますが,このことが,事業範囲を県内にとどめているNTT法に抵触するということで,ほかの通信事業者から問題として指摘されています。
 また,Lモードはiモードのようなパケット課金ではなく,従量課金制になっています。そのため,接続している時間が長ければ長いほど通信費用がかかってしまうことも注意しなければなりません。
 ただ,PCが使えない人でもインターネットを利用できるというメリットは見逃せないことで,世代間のデジタルディバイド(情報格差)を解消するのに一役買うことは間違いありません。サービスの開始は今年6月が予定されています。
(赤坂賢太郎)