PentiumUのデータシートでピン配置を見ていたらアドレス線A0-A2がなかったのですが,なぜですか。
これはCPUのデータバス幅と深い関係にあります。かつて4004というマイクロプロセッサが登場したときのデータバス幅は4ビットでした。その後,登場するマイクロプロセッサは8,16,32,64ビットと扱うデータバス幅が倍々に増えてくるわけです。一度に扱うデータバス幅を2倍にすれば,処理速度も2倍以上にできるということが基本にあります。
しかし,マイクロプロセッサのデータバス幅が増えても,1バイトずつデータを読み込んでいたのでは,データの読み出しのために時間を浪費してしまいます。
このためメモリモジュール(SIMMやDIMM)のビット幅もCPUのアーキテクチャに合わせて8,16,32,64と一度に多くのビット数をアクセスできるようになってきたわけです。
PentiumUでは基本的に64ビットアーキテクチャとなっており,一つのアドレスを指定するとで64ビット分(64/8=8バイト)を一度に読み出しています。
8バイトは23ですからアドレスの下位3ビットは(A2からA0まで)不要となります。
(吹田智章)