モデムのエラー表示の意味を知りたい

モデムのプロパティで「詳細」の項目を見るとエラーばかりが並んでいますが,問題はないですか?



Windows 98/95のモデムのプロパティは,ほとんどのモデムやTAがサポートするATコマンドを用いて詳細表示を行っています。「ATコマンド,て何?」という人も多いと思いますが,ATコマンドとは,モデムに対して「AT」という文字列に続いてコマンド(命令文字列)を送ることでモデムを制御したり,設定したりするものです。
 DOSやWindows 3.1の時代にはデータ通信に必要なATコマンドをユーザーが直接指定したり,通信ソフトが個別に対応していたりしましたが,Windows 95以降ではモデムごとに設定ファイルが準備されるようになり,ユーザーの目に触れることも少なくなりました。
 話を戻しますが,詳細表示はATコマンドの中のATIコマンド(ATInformation)を用いています。モデムに対して「ATI」や「ATI0」「ATI1」といった「ATI」に数字を加えた命令を送信すると,モデムに関する情報を文字列で返してきます。詳細表示ではこの返された文字列を詳細に表示します。ATIコマンドは異なるモデムでもある程度互換性がありますが,完全に統一されてはいません。
 詳細表示で「ERROR」と表示されるのは単にATIコマンドの非互換性の問題で,モデム自体に何か問題があるという意味ではありません。したがって正常に利用できているならば気にする必要はないでしょう。
(坪山博貴)





画面1,2 エラーはATIコマンドの互換性の問題であり,動作には影響がない