alias(1)


alias, unalias -- シェル別名の定義、表示、および削除

形式

 
   /usr/bin/alias [alias-name[=string]...] 
   /usr/bin/unalias alias-name... 
   /usr/bin/unalias -a 

機能説明

このシェルスクリプトは、/u95/bin/sh シェルが提供している同じ名前の組み込みコマンドを実行します。このシェルの詳細については、ksh(1) を参照してください。

alias コマンドは、別名定義の作成や再定義、または既存の別名定義の値を標準出力への書き出しを行います。別名定義は、コマンド名が検出されたときにそれを置換する文字列値を提供します。unalias コマンドはカレントシェル環境から別名定義を削除します。

別名定義は、カレントシェル環境とカレントシェルのサブシェルの実行環境に影響を与えます。別名定義は、カレントシェルの親プロセスや、シェルが起動するユーティリティ環境には影響を与えません。

別名の処理とシェル実行環境の詳細については、ksh(1) を参照してください。

フラグ

unalias コマンドの -a オプションは、カレントシェルから別名定義をすべて削除します。

オペランド

alias コマンドにオペランドを何も指定しない場合、現在の実行環境にある別名定義をすべて標準出力に書き出します。

サポートしているオペランドは以下のとおりです。

alias-name
カレントシェル実行環境における既存の別名を指定します。

alias コマンドに 1 つ以上の alias-name を使用すると、指定の別名定義を標準出力に書き出します。unalias コマンドに 1 つ以上の alias-name を使用すると、カレントシェル実行環境から指定の別名を削除します。

alias-name=string
このオペランドは、string の値を別名の alias-name に代入することにより、カレントシェル実行環境における新しい別名定義を作成します。

環境変数

aliasunalias の実行に影響する環境変数は、以下のとおりです。

LANG
国際化変数が未設定またはヌルの場合の省略値を設定します。LANG が未設定またはヌルの場合、処理系に固有の省略時ロケールから、対応する値を使用します。国際化変数のいずれかに無効な値がある場合、このユーティリティの動作は、変数がまったく定義されていない場合と同じようになります。

LC_ALL
値として空でない文字列が設定された場合は、他の国際化変数をすべて無効にします。

LC_CTYPE
データ中にある一続きのバイトを文字として解釈するロケール(たとえば、引き数のマルチバイト文字に対するシングルバイト文字)を決定します。

LC_MESSAGES
標準エラーに出力される診断メッセージの形式と内容を左右するロケールを決定します。

出力

alias コマンドは、形式内の標準出力に別名定義を一行ごとに書き込みます。
 
   name=value 

value 文字列は、シェルに対する再入力にも使用できるように、適切な引用符で囲んで指定します。シェルで使用する引用符の詳細については、sh(1) を参照してください。

標準エラーは診断メッセージに対してのみ使用されます。

終了コード

終了値 0 は、正常終了を示します。0 よりも大きい値は、指定された alias-name オペランドの一つに別名定義がなかったか、その他の何らかのエラーが発生したことを示します。

使用法

使用例

ls を一行に複数の項目を並べて、より説明的な出力にするために変更する場合
 
   alias ls="ls -CF" 

コマンド履歴ファイル内にある以前のエントリを繰り返すために単純な ``redo'' コマンドを作成する場合

 
alias r='fc -s' 

du(1M) で 1K 単位に表示する場合

 
alias du=du -k 

別名そのものである引き数を処理できるように nohup(1) をセットアップする場合

 
alias nohup="nohup " 

関連項目

ksh(1).
SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
© 1997 The Santa Cruz Operation, Inc. All rights reserved.