val(1)
val --
SCCS ファイルの正当性の検査
形式
val -
val [-s] [-rSID] [-mname] [-ytype] file ...
機能説明
val コマンドは、files で指定されたファイルがオプションの引き数リストで指定した特性を満たす SCCS ファイルであるかどうかを判定します。val の引き数の順序は自由です。引き数は、- で始まるキー文字引き数と指定するファイルで構成されます。
val コマンドには、エンドオブファイルの状態が検出されるまで標準エラーを読み取る特殊引き数 - があります。読み取った各行は、コマンド行の引き数リストと同じように個別に処理されます。
val コマンドは各コマンド行および処理されたファイルごとに診断メッセージを標準エラー上に出力し、また後述する 8 ビットコードを 1 つ、終了コードとして返します。
キー文字引き数は、下記のように定義します。キー文字引き数は、コマンド行で指定した各ファイルごとに適用されます。
- -s
-
この引き数を指定すると、コマンド行で指定したファイルの処理中に検出された誤りに関して通常出力される診断メッセージが抑制されます。
- -rSID
-
引き数 SID (SCCS 識別文字列) は、SCCS デルタ番号です。SID があいまいであるかどうか(たとえば、-r1 は、物理的には存在しませんが、存在する 1.1、1.2 などを暗に示しているのであいまいです)、無効であるかどうか(たとえば、\*-r1.0 または \*-r1.1.0 は、いずれも有効なデルタ番号としてはあり得ないので無効です)を判定するチェックが行われます。SID が有効であいまいでなければ、SID が実際に存在するかどうかのチェックが行われます。
- -mname
-
引き数 name の値が file 内の SCCS val.1.html キーワードと比較されます。
- -ytype
-
引き数 type の値が、file 内の SCCS NO キーワードと比較されます。
val が返す 8 ビットコードはエラーを説明するもので、ビット列と解釈できます。ここでビット列の設定されているビットは、(左から右に)次のように解釈されます。
bit 0 =ファイル引き数がありません。
bit 1 = キー文字引き数が定義されていないものであるか、重複しています。
bit 2 = ファイルが破壊されています。
bit 3 = ファイルをオープンできないか、ファイルが SCCS ファイルではありません。
bit 4 = SID が無効またはあいまいです。
bit 5 = SID が存在しません。
bit 6 = -y が一致しません。
bit 7 = val.1.html, -m が一致しません。
val は、1 つのコマンド行で複数のファイルを処理でき、(標準入力を読み取る場合)複数のコマンド行を順番に処理することもできます。この場合、合成されたコード、すなわち各コマンド行に関して作成されたコードと処理したファイルのコードの論理的 OR が返されます。
ファイル
- /usr/lib/locale/locale/LC_MESSAGES/uxepu
-
言語固有メッセージファイル(environ(5) の LANG を参照してください。)
関連項目
admin(1),
delta(1),
get(1),
help(1),
prs(1)
診断
診断メッセージの説明を得るには
help(1) を利用してください。
注意
val コマンドは、コマンド行 1 行で最高 50 のファイルを処理できます。
SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
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