chown(1)


chown -- ファイル所有者の変更

形式

chown [-h] [-R] owner[:group]file ...

機能説明

chown コマンドは、file の所有者を owner に変更します。owner の値は、ファイル /etc/passwd にある 10 進数のユーザ ID またはログイン名のいずれかで指定します。ファイル /etc/passwd の中で、ログイン名の先頭の文字は数字以外でなければなりません。英字およびコロンを除く任意の特殊文字を先頭に使用できます。また、chown は場合によって files のグループIDを group に変更します。その group の値は、10 進数のグループIDかグループIDファイル /etc/group に在るグループ名のどちらかです。

chown が特権を持たないユーザによって呼び出された場合、ファイルモードのセットユーザ ID ビットおよびセットグループ ID ビット(04000)は消去されます。

ファイルの所有者(および特権を持ったユーザ)だけがそのファイルの所有者を変更できます。

chown への有効なオプションは以下のとおりです。

-R
再帰的。chown はディレクトリとサブディレクトリを降下してファイルの所有権 (とグループ) ID を設定します。シンボリックリンクの所有者は変更されません。

-h
ファイルがシンボリックリンクの場合、そのシンボリックリンクの所有者(とグループ)を変更します。このオプションがない場合には、このシンボリックリンクの参照するファイルの所有者(とグループ)が変更されます(「注意」参照)。

オペレーティングシステムは所有権の変更を制限するために構成オプション {_POSIX_CHOWN_RESTRICTED} を持っています。このオプションが有効なときは、ファイルの所有者でもファイルの所有者 ID を変更することはできません。また所有者が属するグループにファイルのグループを変更することも可能です。特権を持つユーザだけがこのオプションの使用にかかわらず所有者 (とグループ) ID を自由に変更することがきます。このオプションが 有効なときは、特権ユーザだけがグループ ID を任意に変更できます。

ファイル

/etc/passwd

/usr/lib/locale/locale/LC_MESSAGES/uxcore.abi
言語特有のメッセージファイル(environ(5)LANG 参照)

関連項目

chgrp(1), chmod(1), chown(2), passwd(4)

注意

chown(1) は、ユーザ ID が 10 進数形式であれば ID を検査しません。10 進数のユーザ ID を検査するには、chown(2) を使用します。

該当する許可があれば、setuid ファイルの所有者を不適切に変更できてしまうことに注意してください。


SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
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