ttymap コマンドはシステム初期化中に実行され、/var/adm/ttymap.data ファイルを作成します。ttyname ライブラリ関数は、/var/adm/ttymap.data ファイルから端末と端末関連のデバイスファイルを検索します。コマンドは、デバイス ID とファイルシステム ID で索引付けされたデバイスファイルのリストと /dev 内のディレクトリの時刻がスタンプされたマップを使って /var/adm/ttymap.data を移植します。
ttyname(3C) ライブラリ機能は、デバイス番号とファイルシステム ID に基づいた検索でデバイスを捜そうとします。デバイスとファイルシステム ID が一致する候補がある場合、ttyname がそのデバイスの i ノード番号を検査します。一致するものがない場合は、マップの各ディレクトリを検査して、/var/adm/ttymap.data ファイル内のタイムスタンプよりも新しいか調べます。新しいディレクトリがある場合、ttyname はそのディレクトリを検索してデバイスファイルを見つけ、さらに回帰的に新しいサブディレクトリを検索します。
/etc/ttysrch ファイルは無視するディレクトリを指定するために使います。これにより /var/adm/ttymap.data ファイルのサイズが小さくなるので、検索速度が速くなります。さらにクローンデバイスを含むディレクトリを指定するためにも使います。これにより、ttyname は i ノード番号で一致しないデバイスファイルを受け付けることができます。