pathchk(1)
pathchk --
パス名の有効性検査
形式
pathchk [-p] path . . .
機能説明
pathchk は、各 path が有効であり、なおかつポータブルであることを確認します。syntax エラーを起こさずにファイルのアクセスまたは作成ができる場合、path は有効です。(許可エラーは構文エラーと見なされないことに注意してください。)
省略時解釈では、pathchk は、現在使用しているファイルシステムを基にして各 path の各要素を検査します。各 path について、次のような診断メッセージが表示されます。
-
{ PATH_MAX } バイトより長い。
-
構成要素のディレクトリの中に、{ NAME_MAX } バイトより長いものがある。
-
構成要素のディレクトリの中に、検索できないものがある。
-
構成要素のディレクトリの中に、有効でない文字を含んでいるものがある(例えば、パス名が、リモートシステムのディレクトリで、有効でない可能性がある)。
path の 1 つ以上の構成要素が存在しなくても、存在しない構成要素で指定されたパス名に一致するファイルを、検査に違反せずに作成することができる限りはエラーではありません(したがって、どのようなメッセージも表示されません)。
各 path の文字は、LC_CTYPE の値にしたがって処理されます(environ(5) の LANG 参照)。
pathchk は下記のようなオプションを持っています。
- -p
-
-p オプションを指定すると、pathchk は、上述の 4 つの検査を行う代わりに、次のような各 path について診断メッセージを表示します。
-
{ _POSIX_PATH_MAX } バイトより長い。
-
{ _POSIX_NAME_MAX } バイトより長い構成要素がある。
-
構成要素の中に、POSIX ポータブルファイル名文字集合にない文字がある。(ポータブルファイル名文字集合は、文字 A - Z、a - z、0 - 9、ピリオド(``.'')、アンダライン文字(``_'')およびハイフン(``-'')から成る。ハイフンは、ポータブルファイル名の最初の文字として許されていません。)
-p の検査は、省略時解釈のテストより明らかに厳しいものです。
使用例
インポートされた cpio アーカイブのすべてのパス名が、現在のシステムで有効で、あいまいでないことを検証します。
pathchk `cpio -ictI archive`
if [$? -eq 0]
then
cpio -icvdum archive
else
echo "Could be problems with the file names."
exit 1
fi
現ディレクトリ階層のすべてのファイルが、POSIX.1 を満たすどのようなシステムへも移せることを検証します。
find . -print | xargs pathchk -p
終了コード
エラーが発生した場合、pathchk は、適切な診断メッセージを表示して、エラーが発生したパス(path)をスキップし、次のパス(path)の処理を続けます。このとき、pathchk は 0 でない結果を返します。
エラーが発生しない場合、終了値は 0 になります。
ファイル
- /usr/lib/locale/locale/LC_MESSAGES/uxcore
-
言語固有のメッセージファイル(environ(5) の LANG 参照)
SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
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