tic(1M)


tic -- terminfo コンパイラ

形式

tic [-v[n]] [-c] file

機能説明

tic コマンドは、terminfo ファイルをソース形式からコンパイルされた形式に変換します。その結果は、/usr/share/lib/terminfo ディレクトリに置かれます。コンパイルされた形式は、curses(3curses) のライブラリルーチンで使用するときに必要です。

-vn
tic の進捗状況を示すトレース情報を、標準エラー出力に書き込むように指定します。省略可能な整数 n は 1 〜 10 の範囲内の数字であり、情報の必要な詳細レベルを示します。n を省略すると、省略時のレベルは 1 です。n の値が大きくなるほど詳細レベルは高くなります。

-c
file だけについてエラーをチェックします。use= リンク内のエラーは検出されません。

file
1 つ以上の terminfo 端末記述をソース形式で取り込みます(terminfo(4) を参照して下さい)。ファイル内の各説明は、端末固有の機能を記述しています。現在コンパイル中の端末エントリに use=entry-name フィールドが見つかると、tic はエントリを完了するために /usr/share/lib/terminfo からバイナリで読み込みます。(file から作成されたエントリが最初に使用されます。環境変数 TERMINFO を設定すると /usr/share/lib/terminfo でなくそのディレクトリが検索されます)。tic は、明示的に現エントリ内で定義されている機能を除き、現エントリに対する entry-name 内で機能を複写します

環境変数 TERMINFO を設定すると、コンパイルされた結果は /usr/share/lib/terminfo でなくその変数内に設定されます。

コンパイルされたエントリの合計は、4096 バイトを超えることはできません。名前のフィールドは、128 バイトを超えることはできません。14 文字を超える端末名は 14 文字に切り捨てられ、警告メッセージが出力されます。

国際化機能

tic は国際化機能の変数を含む terminfo(4) をソースファイルの形式からコンパイルされた形式に翻訳することができます。

tic は補助コードセットをパス名に含んだ環境変数 TERMINFO も理解し、コンパイルした結果をそのディレクトリに格納します。

コンパイルされた結果はエントリ名の最初の 1 バイトがディレクトリ名として使われるため、terminfo(4) ファイルのエントリ名は 1 バイトで表現できる文字の文字列でなければなりません。

ファイル

/usr/share/lib/terminfo/?/* コンパイルされた端末記述データベース

関連項目

captoinfo(1M), curses(3curses), infocmp(1M), terminfo(4)

注意

エントリ(たとえば entry_name_1)に、use=entry_name_2 フィールドが含まれており、entry_name_1 では entry_name_2 中のある機能を取り消したい場合、use= の前にその機能を取り消す記述をしなければなりません。


SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
© 1997 The Santa Cruz Operation, Inc. All rights reserved.