kbdpipe(1)


kbdpipe -- パイプライン内での kbd モジュールの使用

形式

kbdpipe -t table [-f tablefile] [-F] [-o outfile] [infile . . . ]

機能説明

kbdpipe コマンドにより、ユーザプログラム間のパイプライン要素として kbd テーブルを使用できます(モジュールとその機能については kbdcomp(1M)kbd(7) 参照)。kbdpipe は、コードセット変換アプリケーション内で活用できます。出力ファイルを指定した場合、すべての infiles がその出力ファイルにパイプされます。-t 以外の引き数を使用しなければ、標準入力は変換されて標準出力に送られます。

必須オプション引き数 -t は、変換に使用するテーブルを識別します。このテーブルがすでに共用テーブルとしてロードされている場合(kbdload(1M) 参照)、それがアタッチされます。ただし、このテーブルがロードされていない場合、ロードしようとします。指定したテーブル名が絶対パス名でない場合、引き数にシステムマッピングライブラリ名がプリペンドされ(つまり、ロード側 kbdload の引き数になり)、結果パス名からテーブルをロードしようとします。テーブルがロードできる場合はアタッチされます。

-f の引き数は、テーブルのロード元となるファイルを定義して、上記の省略時のアクションを無効にします。このファイル(全体)がロードされ、指定したテーブルがアタッチされます。省略時のアクションが異常終了した場合は、このオプションを使用しなければなりません。

-o で指定する出力ファイルは、まだ存在しないものでなければなりません(安全機能)。オプション -F を使用すると、出力ファイルの有無に関する検査を無効にできます。この場合、既存の outfile は書き込まれる前に切り捨てられます。

使用例

下記の例は、Dvorak テーブルを使用して ASCII を Dvorak キーボード同等製品にマップして、2 つの入力ファイルを相対的に無意味な状態に変換します。このテーブルはファイル /usr/lib/kbd/Dvorak 内にあるものとみなされます。既存の出力ファイルは上書きされます。

kbdpipe -F -t Dvorak -o iapxai.vj file1 file2

下記の例は、異なるファイルから Dvorak テーブルをロードしてから、標準入力を標準出力に変換します。(非常駐と想定された) Dvorak テーブルは、ユーザのホームディレクトリで始まる絶対パスから明示的にロードされます。

kbdpipe -t Dvorak -f $HOME/tables/Dvorak.tab

ファイル

/usr/lib/kbd システム標準テーブルファイルが入っているディレクトリ

関連項目

kbd(7), kbdload(1M), kbdset(1)

注意

kbdpipekbdload(1M) を使用してテーブルをロードするので、リンク参照を解決処理できません。したがって、複合テーブルを使用する場合は、関連部分をあらかじめロードしてパブリックにしておくか、コマンド行で(-f オプションを介して)使用するファイル内に入れておかなければなりません。後者の場合、リンクエントリよりも先に複合要素をロードしなければなりません。

パイプをオープンし、モジュールをプッシュして、関連コマンドを介して設定すると、プログラム内の kbd テーブルをユーザレベルで使用できます。したがって、kbdpipe コマンドを使用する必要はありません。kbdpipe は、今後のリリースではサポートされない可能性があります。


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