cron(1M)
cron --
クロックデーモン
形式
/usr/sbin/cron [nofork]
機能説明
cron コマンドは、指定された日時にコマンドを実行するプロセスを開始します。定期的にスケジュールされるコマンドを、ディレクトリ /var/spool/cron/crontabs 内の crontab ファイルにある命令に従って指定できます。ユーザは、crontab コマンドを用いて、自分の crontab ファイルをサブミットできます。一度しか実行しないコマンドは、at コマンドでサブミットできます。
cron は通常、自身を fork して、バックグラウンドに置きます。nofork オプションが指定された場合、この初めの fork は実行されません。これにより、cron はシステムブート中ではなく、inittab によって開始できます。
実行時に要求しているユーザ ID、またはレベル ID が削除されている、あるいはそのレベルがもはや要求しているユーザに有効なログインレベルでない場合、コマンドは実行されません。
cron は、プロセス初期化中およびファイルが crontab コマンドまたは at コマンドによって変更されたときにのみ、crontab ファイルと at コマンドファイルを検査します。これによって、定期的にスケジュールされたインタバルで、新規ファイルまたは変更されたファイルをチェックする無駄を省くことができます。
cron は終了することのないコマンドですので、通常はシステムブート時に /etc/rc2.d/S75cron によって一度だけ実行します。ファイル /etc/cron.d/LCK_CRON は、複数の cron の実行を避けるロックファイルとして使用されます。
cron を制御するために cron(4) で記述された下記のファイルを使用してください。
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cron がすべてのアクションをログするかどうかを指定するには、/etc/default/cron で CRONLOG を YES または NO に設定してください。cron は通常、大きなログファイルを作成します。
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ファイル /etc/cron.d/queuedefs に、ユーザあたりの並行ジョブ数、それらの優先順位、および再試行インタバルを指定してください。
ファイル
- /etc/cron.d
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メインクーロンディレクトリ
- /etc/cron.d/queuedefs
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並行性、優先順位、再試行オプションファイル
- /etc/cron.d/LCK_CRON
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ロックファイル
- /etc/default/cron
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ログオプションファイル
- /var/cron/log
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アカウンティング情報
- /var/spool/cron
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スプール領域
- /usr/lib/locale/locale/LC_MESSAGES/uxcore
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言語固有メッセージファイル(environ(5) の LANG 参照)
診断
ロギングがオンの場合、cron の全アクションの履歴は、/var/cron/log に記録されます。
関連項目
at(1),
cron(4),
crontab(1)
注意
システムの時刻クロックを変更すると、crontab ファイルに指定されたのジョブ実行に影響を与えます。クロックを進めた場合は、スキップされたタイムインタバルにスケジュールされたジョブは実行されません。クロックを遅らせた場合、タイムインタバルで、すでに実行されたジョブが、もう一度実行されます。夏時間変更を含め標準タイムゾーンまたは代替タイムゾーン変更のために、システム時間を調整した場合は、この問題が発生します。
SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
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