crypt(1)


crypt -- 符号化/暗号の解除

形式

 
   crypt [password] 
   

crypt [-k]

機能説明

crypt は、標準入力から読み込んで標準出力に書き込みます。password は、特定の変換を選択するキーです。引き数を指定しない場合、crypt は端末からのキーを要求し、キーの入力中はプリントをオフにします。-k オプションを使用した場合、crypt は環境変数 CrYpTkEy に割り当てられたキーを使用します。crypt は、暗号化と復号化に同じキーを使用します。

crypt key < clear > cypher
crypt key < cypher | pr

crypt が暗号化したファイルは、暗号化モードでエディタ ed(1)edit(1))、ex(1) および vi(1) が処理するファイルと互換性があります。

暗号化ファイルのセキュリティは、次の 3 つの要因に左右されます。第1に、基礎的な解決方法を確定しなければなりません。第 2 に、キーの直接検索を実行可能にしなければなりません。第 3 に、キーまたはクリアテキストを表示可能にする``sneak paths''を最小限度に抑えなければなりません。

crypt は、German Enigma 行と共に設計された単一ロータマシンを導入していますが、256 要素のロータを使用します。この種のマシンのアタック方法は判明していますが、多様ではありません。また、必要な作業量も大きくなる傾向があります。

キーをマシンの内部設定に変換する機能は意図的に高価に設計されており、計算には事実上 1 秒の数分の 1 しかかかりません。ただし、キーを(例えば)小文字 3 文字に制限すれば、5 分以下のマシン時間を費やすだけで暗号化ファイルを読み込むことができます。

キーが crypt コマンドの引き数である場合、実行中の ps(1) または導関数として表示される可能性があります。キーとキーセキュリティを選択することが、crypt のうち最も問題が発生しやすい局面です。

ファイル

/dev/tty 入力キー用

関連項目

ed(1)edit(1)ex(1)nroff(1bsd)pg(1)ps(1)stty(1)vi(1)

注意

このコマンドは、暗号化ユーティリティと共に適用され、アメリカ国内でしか使用できません。同じキーを使用して暗号化した複数のファイルを連結して、結果を復号化しようとすると、オリジナルファイルのうち第 1 のファイルの内容のみが正しく復号化されます。

出力を nroff にパイプしてコマンド行に暗号化キーを指定しない場合は、pg(1) または tty 設定を変更する他のプログラムを介して crypt をパイプしないでください。このようにしてパイプすると、crypt は端末モードを異常な状態のままにします(stty(1) 参照)。


SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
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