cof2elf(1)


cof2elf -- COFF オブジェクトファイルから ELF オブジェクトファイルへの変換

形式

cof2elf [-iqV] [-Q{yn}] [-s directory] files

機能説明

cof2elf は 1 つまたは複数の COFF オブジェクト files を ELF に変換します。この変換は決まった場所で行なわれるため、元のファイル内容が変更されます。入力ファイルがアーカイブの場合、各メンバが必要に応じて変換され、アーカイブはそのメンバを元の順序で使用して再構築されます。cof2elf は COFF 以外の入力ファイルを変更しません。

cof2elf には下記のオプションがあります。

-i
通常では、完全変換が行なわれたときのみファイルは変更されます。未知の再配置型など、認識されていないデータはエラーとして扱われ、変換を中止します。このオプションが指定されると、こうした部分的な変換エラーが無視され、どのような場合でもファイルは変更されます。

-q
通常、cof2elf は処理した各ファイルに対してメッセージをプリントし、そのファイルが変換されたか、あるいは無視されたかなどを通知します。このオプションを指定すると、cof2elf はこれらのメッセージを保留(quiet)にします。

-Q arg
argy の場合、cof2elf についての識別情報が出力ファイルに追加されます。これはソフトウェア管理に役立ちます。明示的に argn を指定すると、こうした情報は要求されません。これは省略時の動作です。

-sdirectory
前述のとおり、cof2elf は入力ファイルを変更します。このオプションは元のファイルの複写を指定された既存 directory に保存します。ただし、それが存在しなければなりません。cof2elf は変更しないファイルを保存しません。

-V
標準エラーにバージョンメッセージを出力します。

関連項目

a.out(4), ar(4), elf(3elf), ld(1)

注意

デバッグ情報には破棄されるものもあります。これは実行プログラムの動作には影響しませんが、シンボリックデバッグで使用可能な情報に影響することがあります。

cof2elf は COFF 再配置可能ファイルだけを変換します。2 つの主な理由から、実行可能ファイルまたは静的共用ライブラリファイルを変換しません。第 1 の理由として、オペレーティングシステムが実行可能ファイルおよび静的共用ライブラリをサポートしているため、変換は不要です。第 2 の理由は、これらのファイルのアドレスおよび境界調整に関して、ファイル形式によって決定される特有の制約があるためです。異なるオブジェクトファイル形式に制約事項を一致させることには多くの問題があります。

可能であれば、プログラマはソースコードを再コンパイルして新しいオブジェクトファイルを生成しなければなりません。cof2elf はソースコードを使用できないときのために提供されています。


SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
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