dispadmin -c class -g [-r res]
dispadmin -c class -s file
-l オプションは、現在システムに構成されているスケジューラクラスのリストを作成します。
-c オプションは、表示すべきまたは変更すべきパラメータのクラスを指定します。
-g オプションは、指定されたクラスに対するパラメータを取得し、これらを標準出力に書き出します。時分割クラスのパラメータは ts_dptbl(4) に、固定優先度クラスのパラメータは fp_dptbl(4) に、固定クラスのパラメータは fc_dptbl(4) に記述されています。
-g オプションを使用した場合には、さらに -r オプションを使用することにより、タイムカンタム値を出力するために使用する分解能を指定します。分解能を指定しない場合、タイムカンタム値はミリ秒単位です。res を指定する場合、これは 1 から 1000000000 までの正の整数でなければならず、また使用される分解能は res の逆数で秒単位です。たとえば、res 値 10 というのは、タイムカンタム値が 10 分の 1 秒単位で表されるということです。res 値が 1000000 ということは、タイムカンタム値がマイクロ秒単位で表されるということです。そのタイムカンタム値を指定された分解能で整数として表すことができない場合、その値は指定された分解能の次の整数倍数に切り上げになります。
-s オプションにより file の中の値を使用し、指定されたクラスに対するスケジューラパラメータを設定します。これらの値はメモリ中の現在値を上書きします。これらは、指定されたクラスのプロセスのスケジューリングを制御するパラメータになります。file の中の値は、-g オプションで出力される書式でなければなりません。さらに、これらの値は、上書きされるテーブルと同じサイズ(同じ優先度レベル数を持つ)のテーブルを記述していなければなりません。-s オプションを使用するためには、適切なユーザ特権が必要です。
-g と -s のオプションは相互に排他的です。つまり、テーブルを上書きするのと同時にそのテーブルを検索することはできません。
dispadmin は、file で与えられている値について制限付きの正当性のチェックを行い、要求される制限範囲にあるかどうか検査します。しかし、この正当性チェックでは新しい値がシステムの性能に及ぼす影響を分析することまでは試みません。不適切な値は、システム性能に非常に大きなマイナスの影響を及ぼす可能性があります。
次のコマンドは、固定優先度の現スケジューラパラメータを fp.config 型で指定された値で上書きします。
dispadmin -c FP -s fp.config
次のコマンドは、時分割の現スケジューラパラメータをカーネルのメモリから検索し、これらを標準出力に書き出します。タイムカンタム値はナノ秒単位です。
dispadmin -c TS -g -r 1000000000
次のコマンドは、時分割の現スケジューラパラメータを、ts.config 型で指定された値で上書きします。
dispadmin -c TS -s ts.config