strip(1)
strip --
記号テーブル、デバッグ情報および行番号情報のオブジェクトファイルからの削除
形式
strip [-lVx] file . . .
機能説明
strip コマンドは記号テーブル、デバッグ情報、および行番号情報を ELF オブジェクトファイルから削除します。COFF オブジェクトファイルからは削除できません。この削除プロセスが実行されると、ファイルに対して記号デバッグアクセスできません。したがって、このコマンドは通常、デバッグおよびテスト済みプロダクションモジュールでのみ実行されます。
strip が共通アーカイブファイル(ar(1) 参照)のメンバだけでなく、アーカイブ自身でも実行される場合、アーカイブ記号テーブルを削除します。アーカイブを
ar(1) コマンドでリンクする前に、ld(1) コマンドを -s オプションと共に実行することによってアーカイブ記号テーブルをリストアしなければなりません。このような状況が発生すると、strip は適切な警告メッセージを生成します。
ELF オブジェクトファイルから削除する情報量は、下記のオプションのどれかを使用して制御できます。
- -l
-
行番号情報だけを削除します。記号テーブルまたはデバッグ情報は削除しません。
- -V
-
標準エラー時に strip のバージョン番号をプリントします。
- -x
-
記号テーブルを削除しません。デバッグ情報および行番号情報を削除できます。
strip は、オブジェクトファイルがファイルストレージに要するオーバヘッドを低減するために使用されます。
ファイル
- TMPDIR/strp

-
一時ファイル
- TMPDIR
-
通常は /var/tmp ですが、環境変数 TMPDIR を設定して再定義できます(tmpnam(3S) の tempnam 参照)。
関連項目
a.out(4),
ar(1),
ar(4),
as(1),
cc(1),
ld(1),
tmpnam(3S)
注意
記号テーブルセクションがセグメント内に含まれている場合、またはファイルが再配置可能か動的共用オブジェクトのいずれかである場合、記号テーブルセクションは削除されません。
行番号セクションおよびデバッグセクションは、セグメント内に含まれている場合またはそれらに対応する再配置セクションがセグメント内に含まれている場合は、削除されません。
SCO UnixWare Forum Beta Release (BL12) -- September 1997
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