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八十八カ所巡りと著名人
●古くより八十八カ所巡りに訪れる著名人は多彩。修験僧とともに松尾芭蕉や山頭
火など、俳人や作家に、最近では芸能人も多く訪れています。「ショーケンってい
われてる方、萩原健一さんがおいでになりました。真剣な顔つきでしたね」とある
寺の人が語ってくれました。アーティストでいえば、シンセサイザー奏者の西村直
紀氏は四国八十八カ所を経て、現在世界八十八カ所の聖地を巡礼活動中だそうです。
日本人では初めてローマ法王に謁見演奏をするなど、その道ではなかなか有名な人
です。

お接待とお返し
●昭和20、30年代まで、お遍路はほとんどが歩き遍路でした。現在のように交通機
関も宿も整っておらず、辻堂や橋の下で雨露をしのいだといわれます。しかし、集
落があれば、信心深い人々は善根宿(ぜんこんやど)といって、お遍路を我が家で
泊める風習があり、宿を貸さなくても食事やお茶を接待しています。今でもこの接
待する風習は健在で、人々はお遍路さんの霊験を授かろうと心やさしく接してくれ
ます。札所近辺のお年寄りや山中のお堂(高岡郡梼原町には数カ所ある)の農家の
主婦などがお茶やお菓子で出迎えてくれます。そのお返しに自らの体験を語ってあ
げたり、読経や納札のお札を渡すのがマナーとされています。八十八カ所巡りで人
々とのふれあいは、きっと貴重な出会いとなるはずです。











96/8/15 (C)高知県