空海にまつわる番外史跡
●室戸岬先端より少し東に行くと、高さ21mの白亜の青年大師像があります。台 座の内部は曼陀羅絵図などの『胎内めぐり』が見られます。最大の聖地『御厨人窟(みくろど)』(室戸市)
●空海が著した『三教指帰』に記されている『土佐室戸崎に勤念す。谷響きを惜 しまず、明星来影す』の修行の場であり、青年大師像近くの洞窟は日中もひんや りとしていて、雨露が滴っています。お遍路だけでなく、観光客も多く訪れます。 納経所があり、周辺には大師ゆかりの『行水池』や『大師一夜建立の岩屋』が見 られます。
●土佐路霊場第30番札所は現在の30番善楽寺と、この安楽寺の2ケ寺がしばらく 続いていました。お遍路は納経帳にどちらかを頂ければ良かったのですが、困惑 するので、平成6年に善楽寺一ヶ寺となり安楽寺は奥之院と称されることとなり ました。履物を脱いでお詣りする第36番札所『青龍寺奥之院』(土佐市)
●青龍寺の山腹を登ると、奥之院があり、空海が渡唐の折り、長安の青龍寺で奥 義を授けられ、その恩義に報いるため、日本で寺を建立する場所探しに独鈷杵を 投げつけたら、この地に止まっていたといわれています。そこで寺号を青龍寺と して不動明王の石像を安置された行場とされています。ここは履物を脱いでお詣 りする慣わしがあります。
●修行僧時代の空海が四国を行脚中に辿ったのが、ここ月山神社。明治以前まで はお寺であったのですが、廃仏毀釈で神社に改められました。呪術を使う役小角 を慕って、空海もこの地で修行を積んだと言われています。霊場月山の中腹にあ る神社でありながら、本殿よりも大師堂が大きく建立されているのが特徴です。 第38番札所金剛福寺より70km程も離れているのですが、信仰の厚いお遍路が訪れ ています。黒潮洗う『足摺岬』も修行の地(土佐清水市)
●足摺岬には、大師が描いた経文岩や揺るぎ岩(善人がゆすると揺れるが悪人はび くともしない大岩)など修業の跡が見られます。また、風光明媚なビュースポット として観光客の訪れるコースにもなっていて、断崖絶壁の岬の先端には白亜の灯台 があり、お遍路のやすらぎの場ともいえます。
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