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遍路が日常
●八十八カ所巡りは一度だけでなく、何度も何度も巡る人々が多くいます。かつて は罪を犯したり、不治の病となり家にいることができなくなった人などが、お大師 様の霊験を信じて歩いたといいますが、「今でも数十回、いや100回、200回と回る 人がいます」と最御崎寺の住職夫人が語っています。本堂の納札箱に入っているお 札を見ればよく分かり、50回以上回った人は金札になるそうですが、そこに95回目 と書かれているものがありました。こういうお遍路の達人の納経帳はスゴイ!納経 帳は最初墨筆と朱印を頂き、2回目からは朱印だけを頂きますが、ノートが朱印で 真っ赤に染まっている人に出会ったことがあります。この方などは、お遍路自体が 日常で、家は身体を癒す休息場となっているようです。先達ともなれば、八十八カ 所の生き字引的であり、修験僧的なパワーを漲らせています。

納経帳を開く遍路

僧侶の恋の物語
土佐の高知のはりまや橋で
坊さんかんざし買うを見た
という一節がある『よさこい節』。この歌はお寺の僧と町娘とのラブストーリーで す。昔、鋳掛(いかけ)屋の娘お馬が一人の僧に一目惚れをしました。その僧こそ、 第31番札所竹林寺の純信で、お馬の熱心さにほだされた純信ははりまや橋のたもと の小間物屋で、かんざしを買いプレゼントしたそうです。それが噂になって二人は 駆け落ちをしますが、寺の預かり金を持ち出した罪を咎められ、結局捕らえられて しまいます。二人は城下でさらし物にされ、別々に追放されるという結末になりま すが、純信がかんざしを買い求めた、はりまや橋(赤い欄干)は『よさこい節』の 歌とともに高知を訪れる人々の観光ポイントとなっています。
かんざしを渡す坊さん

大師の奇跡
●お遍路は「菩提供養」や「諸病平療」などの祈願をして修行の旅を続けています が、不思議なことが数多くあるそうです。「お大師様の霊験なる奇跡が起こるんで すよ」と最御崎寺の住職夫人が語ってくれました。「最近の話ですが、足の悪い子 供を背負ってきたお遍路さんが、山門に着くと子供が急に降ろしてくれというので す。そうすると、歩けなかった足ですたすたと歩みはじめたというんですが、今、 この時の子供は高校生ぐらいになっていると思います」。こうした話は、数えきれ ないほどあり、確かに第88番札所大窪寺では、無事八十八カ所を巡り結願した人々 が金剛杖などを奉納しますが、その中には松葉杖や車イスが見られるそうです。
こどもを背負う遍路


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プロローグ お遍路さんが
ゆく
知ってる?
空海さん

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