これは、初めてICを使って開発された、当時の最小型の携帯用カセットテー
プレコーダー。
幅95mm×高さ108mm×奥行き47mmというから、厚めの文庫本ぐら
いのサイズで、現代の製品の感覚で考えると格別に小さいというイメージはなく
なっている。
付属のペンシル型リモコン付きマイクで録音し、講演や会議のメモ代わり、語
学の練習などに使用するのが、主な用途と考えられていた。つまり、この頃には
「再生専用テープレコーダーとヘッドホンで、街を歩きながら音楽を聴く」とい
うスタイルは予測の外であった。それが登場し流行するのは、1970年代も終
わりに入ってからである。
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