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![]() 収納ふんい気および収納方法 |
■イントロダクション ●収納に関する技術 ●殺菌や防じんなどの処理 ●収納ふんい気および収納方法 ●収納、保存の基本姿勢 ●個々の収納品に対する処理 ●記録写真 |
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一般に物体の劣化は、熱、紫外線、酸素、水分、炭酸ガスその他の有害ガスによって 促進される。われわれのタイム・カプセルは、溶接によって密封された後、後述 (180〜181ページ参照)のように地下8〜15mの間に埋設される。したがっ て、カプセル本体部と溶接部に重大な故障が起こらない限り、外部からの上記の有害 物質の影響を避けることができる。しかし、カプセル本体内部に有害な気体が存在、 あるいは残留する可能性を考えなければならない。そのため、密封以前にいったん十 分に排気した後、乾燥アルゴンを充填(じゅうてん)し、内部は不活性気体1気圧の ふんい気となるようにした。全体の乾燥度の保持には、多量の吸湿剤(ゼオライト) を利用した。しかし、中には適当な湿気を必要とするものもあるので、それらについ ては一つ一つ密閉、調湿して収納した。たとえば、映画を含む写真フィルムおよび漆 芸品はRH40%のアルゴンガス、種子類はRH5%前後の空気にしてある。調湿剤 にはゼオライトとシリカゲルを併用した。また、水分を伴う品物のガラス封じの場合 には普通ガラスの劣化が水分によって促進されるため、溶融石英ガラスを使用した。 なおゴム、塩化ビニル、皮製品などのように、その材質変化が他の品物に被害を及ぼ す恐れのあるものは、物品に応じて、ステンレス鋼箔(はく)の袋、プラスチックフ ィルム、石英管などを使用して別封した。 |
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