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■収納品注釈
かもしか
隅蹄目(ぐうていもく)、ウシ科のほ乳類で日本の本州、四国、九州および台湾の特産種。普通 
1、500〜2、500mの亜高山帯の森林に多い。体長1〜1.15m、肩の高さ70cmく 
らいで、雌雄ともわずかに後方に曲がる、8〜15cmのとがった洞角(どうかく)を有する。 
体には、白色の綿毛が密生し、さらにこの上を黒かっ色で7〜10cmの上毛が覆っている。目 
の下と蹄(ひずめ)の間には 特殊な臭気のある液を分泌する腺(せん)があり、倒木、岩など 
に眼下腺(がんかせん)をこすりつけるのをよく見かける。おそらく道しるべとするのであろう。 
昼行性で食物は、しゃくなげ、つが、ひのき、杉などの葉や若芽、種子など。6月ごろ1児を産 
む。毛皮は防寒防湿用にすぐれ、角(つの)はかつお漁用のかぎ針にされるため乱獲されて、一 
時非常に減少したが、1955年、天然記念物に指定されて以来、かなり増加した。