問題は陸上女子3000mで起こりました。アメリカ随一の スター選手M.デッカーがインコースに入ろうとした瞬間 南アフリカの選手B.ゾラ・ブットとぶつかってよろめき コースアウトしてしまったのです。ブットは 7位に入り ましたが、アメリカ側の審判がルール違反を申し立て、 ブットは失格宣告を受けたのです。このことはアメリカ 市民、そしてメディアの激しい攻撃に合いました。その 先頭に立っていたのが、災難にあったデッカー本人だっ たのです。録画テープを使っての検証、他の選手への事 情徴収によってブットに呵責のないことが証明され、失 格宣告は取り消されました。 |
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重量上げの場合、前半にはそれほど名の通ってい ない選手が出場することになっており、フィンラ ンドのJ.グロンマンもその一人でした。312.5kg という成績を残したグロンマンは、参加種目を終 えた後、他の競技の見物に興じていました。次の 日、重量上げのメダル授与式が行われたのですが ライト級銅メダリストの姿がありませんでした。 競技後半の結果を見ていなかったグロンマンは、 自分のメダルを取ったことを知らなかったのです。 |
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カナダの競技選手 A.バウマンは200m自由形と 400m 個人メドレーで優勝。しかし、ドーピング 検査で思わぬ落し穴が待っていました。検査で尿 サンプルを取ることができなかった場合、ビール を飲ませることがあるのですが、バウマンはビー ルを飲むことが許可されませんでした。これは当 然の処置でした。どうしてでしょう?アメリカで は州ごとに飲酒年齢が定められており、若干20歳 のバウマンはカルフォルニア州では、まだ「未成 年」飲酒年齢に一歳足りていなかったのです。 |