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ろうけつ染
7世紀前半(飛鳥(あすか)時代)に中国から伝わった染色法で、描いた蝋(ろう)が、防染作
用をして、その部分だけ染まらず残る染め方。ジャワ更紗(さらさ)の影響も受けている。8世
紀の遺品が現在も奈良の正倉院御物(しょうそういんぎょぶつ)の中に残っている。手描(てが)
きの素朴なおもしろみで、着尺地(きじゃくじ)、のれん、座布団、ネクタイなど小物類に広く
使われ、その技法は女性の趣味として、家庭でも楽しまれている。