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■収納品注釈
トランサミン
出血症状、アレルギー性炎症性病状に効く医薬品。分子量157、融点386〜392℃(分解)、 
白色の結晶または結晶性粉末でにおいがなく、味はやや苦い。トランサミン1gは水約6mlに 
溶解するが、有機溶媒にはほとんど解けない。1強力な抗プラスミン作用、2総合的な止血作用、 
3抗アレルギー、抗炎症作用などの薬理的特徴がある。抗プラスミン剤は、日本で生まれ、日本 
で育ち、日本が世界で最も進んだ多くの研究成果を持っている。1947年三菱化成工業(株)が 
発明と基礎的開発を行い、慶応大学の林髞と協同研究が進められ、1954年第一製薬(株)がこ 
れに参加。まず抗プラスミン剤イプロシン(ε−アミノカグロン酸)を発売した。1961年、神 
戸大学の岡本彰祐が、新しい抗プラスミン剤、AMCHA(4−アミノメチルシクロヘキサンカル 
ボン酸)を発表した。1965年、その有効 成分が立体異性体でのトランス体であることが突き 
止められ、トランサミンが、第一製薬(株)から発売された。