Panasonic Pavilion 20世紀から21世紀へ


--- 21世紀へ2/2

植島:聖地のことをやってるといいましたが、そういう別ジャンルのことが重要になってくると思いますね。マクルーハンもいってます「テレビが入ってくることによって人間社会はうまくいかなくなった」と。コンピュータをやってる人は知っていることですが、情報が多く入るほど操作速度は遅くなる。人間にとっては不自由な状態になるわけで、これまでは、情報は多ければ多いほどいいんだといわれてきましたけれど、そうではなくて、情報が入れば入るほど人間は生きにくくなっていくわけですね。ひとつひとつの経験の速度がおちていくわけだから。そのパラドックスをどう解消していくかとか、そういうコミュニケーションの問題ひとつひとつの問いだけを出してみるだけで、インターネット・エキスポのテーマが出てくるのではないでしょうか。
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伊藤:ヒストリ・オブ・アイデアのように問題を抽出する博覧会みたいな感じですね。いずれにしても、インターネット万博みたいにメディアのパッケージを送りつけることが、これからの場を起こしていくひとつの大きな方向になりますよね。タイムカプセルもモノとかではなくて関係を写しとめていくような装置みたいにするとか。その選択基準は重要ではなく、モノの羅列とかインデックスをつくるだけでなく次世紀にまで生きのびる価値のある概念とかを設定して、それにそって関係性とかダイアローグとかの関係と対話があることによって生まれてくる価値観を提示していくことが企業のアイデンティティにつながっていきますし、理想的なのではないでしょうか。単によくデザインされた、整理されて体系化されたものをつくるという発想ではないものがその中に入ってないと意味ないでしょう。ネットでとんでいくときの関係というか分類というのも、わりとオーソドックスな感じですよね。リンケージがはれるといっても、実は旧来の世界から見た枠組の関係とかインデックスとかにしかなってないのではないかと思われます。インターネット・エキスポでは、従来の万国博覧会のようにモノを見せてもしょうがないわけですから、感覚とかを感じる新しい方向性を出してほしいですね。
21世紀まで、5年ですね。--------
Copyrightゥ Tshiharu Ito,Keiji Ueshima
撮影協力・天界



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