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![]() イントロダクション |
■イントロダクション ●本体(容器)の開発 ●形状と大きさ ●材質 ●気密構造および溶接 ●表面仕上げ ●内部区画 ●記録写真 |
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5、000年という遠方もない年月の間、できるかぎり理想的な状態で物品を残す ためには、なんといっても、それを保存するための本体(容器)の検討が重要であっ た。 どんなきびしい環境下にあっても、壊れてはならないという使命を背負った容器で あるだけに、いくつかの独自な問題が持ち上がり、第1回技術委員会から早速討議の 対象となった。 まず、大きさについて数度の変更を重ねた。最初、内径2mの球形案が出されたが、 その後、長期保存を念頭においた工作の都合上、内径66cmを目やすにしてほしい という開発本部の意見が出た。ところが、収納品数を考えると、もう少し大きくとの 要望が選定委員側から起こり、結局、第3回技術委員会で内径1mと決定した。 こうして本体の設計案ほなんとかまとまったが、現実に若干の偏肉構造をもった重 量1.74tもの物体を完ぺきに鋳造することは、通常の方法ではかなり困難であっ た。そこで新しく考案されたのが、特殊反転鋳造法である。つまり、まず正常位で注 湯し、注湯口を冷却、湯止めした後、鋳型全体を上下逆さにする。すると、カプセル 本体の底部に設けられた押湯部が上部に回転することになり、その圧力で湯が全体に まんべんなく回る。しかも、上部高温の温度こう配となるので、冷却時に発生するガ ス、その他が浮き上がりやすくなって、鋳造欠陥を防ぐことが可能となった。 本体鋳造と同様に、溶接も重要な課題であった。特に内ぶたでは、中の収納品への 熱影響が考慮され、それを避けるため、溶接電流は200A程度の低いものを用いて、 ステップビード溶接を行った。これは、ふたの円周上を6〜8等分し、その6〜8等 分の1ごとに、不連続に、徐々に溶接していく方法である。しかも本体は肉厚ステン レスであり、溶接部分ごとに強制風冷したので、溶接線に最も近い内壁部でも、その
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温度上昇に問題はなくなり、当初の目的を果たすことができた。 |
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