オイルショックによって政治の世界は翻弄されて
いましたが、社会を動かすエネルギーはいきいき 
として溢れんばかりだったようです。 
この1976年という年は、女性にとって”初めて” 
づくしの画期的な年でした。アメリカ士官学校に 
女性の入学が許されたり、ローデス奨学金が授与 
されたり、ニュースに女性初のアンカー、バーバ 
ラ・ウオルターズが登場したりしました。また、 
ディスコが人気を集め、同じようにロングヘアー 
にした男の子や女の子達でにぎわいました。 
この時代のキーワードは平等。その平等のもとに 
集まった多くの若者たちは果敢に闘い、過去の英 
雄ではなく、今日そして明日のヒーローがオリン 
ピックの炎によって讃えられました。そんなヒー 
ロー、ヒロインのひとりがルーマニアの少女、ナ 
ディア・コマネチでした。けれども、この平等の 
時代を本当に象徴していたのは、閉会式の最中に 
現れた全裸の女性だったのかもしれません。