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![]() 収納、保存の基本姿勢 |
■イントロダクション ●収納に関する技術 ●殺菌や防じんなどの処理 ●収納ふんい気および収納方法 ●収納、保存の基本姿勢 ●個々の収納品に対する処理 ●記録写真 |
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収納品の現物主義を基調とする限り、長期保存を強調することよって現実の姿から遊 離することを極力排除しなければならなかった。そこで、収納品の一つ一つについて それを構成している素材の劣化機構を検討し、加速劣化試験を行って、長年月にわた る変化を推定した。 その結果に基づいて、次のような基本的な要項を設定し、個々の品物の収納条件を定 めた。 (1) 少々の変化を避けることはできないが、といってその素材を使用しないと現 実から遊離してしまうと思われるもの、たとえば、シャツなどについては現 実のものをそのまま収納した。ただし、その劣化機構を勘案して、劣化の防 止に極力努めている。 (2) 劣化が認められるが、それがその品物を残そうとする第一義の目的をそこな うほどでないと判断されたもの、たとえば一般に利用されている書籍などは、 そのまま収納した。 (3) 機能を残そうとするもので、その品物の素材の一部が劣化しやすいと判断さ れるものについては、機能を変化することなく交換できる素材があれば、そ のうちで最も保存性が高いと判断されるものに置き換えて、新しく品物を作 製した。 なお総括的には、前述したように、原則として劣化機能の相似たものをまとめて収納 し、異種物質どうしの無用の抵触、相互作用をできるだけ避けるように努めた。 |
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