1944年(昭和19)、戦争はますます激しくなり、空襲が日本の都市を襲います。重要な回線を守るため、1トン爆弾の直撃にも耐えられるという「国防電話局」が、首相官邸裏に開局します。カマボコ型のこの奇妙なデザインは、2500トンものセメントをそそぎ込むために建築力学上の理由から設計されたものです。二重、三重の扉で密閉され、ガス浄化装置自家発電、冷暖房のなども設置されており、東京空襲が激しくなるにつれ、閣僚たちがここに逃げ込み閣議を続けたと言われています。