それまでは、一日200回掛ける人も0回の人も、年額均一料金だった電話料金。小僧番頭がひまつぶしに、あるいは宵張り者の蓄音機などと、均一料金制の下でかけ放題をやってきた人々にとって、一度ごとに正確に料金を積算するという新しい現実は深刻なものでした。その証拠に度数制開始当初は通話数も大きく落ちます。しかし、その場ですぐに請求されるわけでもなく、時が経つにつれ、通話数は次第に回復を見せ、後の請求を見てその料金の高さにバカバカしくなり滞納を決め込む人も多かったようです。