戦前、670万人だった首都東京の人口は、わずか2万5000人となり、木も土も道もバラックも赤茶色に焼けただれてしまいました。魂の抜けたような静まり返った街を、アメリカ軍の戦車や自動車が通り抜けていきました。日本は占領と再建の時代に入っていきます。資材調達のままならぬ状況の下、街路樹にも電話線が張りわたされていきました。再建の第一歩は、通信の復旧でもあったのです。