pen.gif 提案者: 辻 千賀さん




タイトル:2050年京都府民の生活


20世紀のフロー社会からストツク社会への移行に伴って、生活様式も個性の尊 重が重視されることになる。豊かさの基準が一様でなく、大きな家・大きな車・ブランド品がステー タスシンボルでなく、むしろステータスシンボルが無くなった社会になっている。 無駄な消費は地球の生命を縮めるものとして排除され、それを続けようとする人 は知的水準が低いと軽蔑されることになろう。このような価値観の変化に伴って自家製が尊重され、 修理やリサイクルが重視される。一つひとつの物を大切にすることから、良い品質のもののみを求め ることとなり、使い捨ては無くなってしまう。電力やメタンガスなどのエネルギーが個人の家庭でも生産できる技術開発、これ までゴミを家庭で再生する技術開発などが進み、さらに余暇時間の増大と情報システムの発達により 自分で作ることが容易になり生産の分散化が進行する。父親の理想像は一昔前のように、何でも直し てしまい、何でも魔法のように作ってしまう人になるのであろう。 学校を出ると何処かの会社に就職し、会社の命により転勤してゆく。家には年老 いた父や母が過ごしており、将来父母の所に帰れるかどうか判らない。あるいは帰ったとしても仕事 がないので帰れない。このような生活は一部の人を除いて減ってきて、大勢の人は父母と共に生まれ た土地で暮らせるように経済システムが変わっている。以前は家屋は1代という考えから、短い耐用年数を想定し、20〜40年で立替 えが常識になっていた。しかし、21世紀半ばでは100年もつのが常識となるように品質面で変わ ってこよう。明治以前の優れた民家のように、ストックとして親から子に引き継がれて磨かれる家屋 になるのである。このように定着性が増すと、地域社会も変化する。京都の伝統であった元学区や 組制度も新しく生まれ変わるであろう。コミュニティの活動が盛んになり、地域連帯も強まるものと 思われる。






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