pen.gif 京都府   谷口 純子さん




1. テーマ

伝統産業の長い歴史

2. 内容


私が両親とデパ-トに行ったときのことである。そこには美しい着物と数本の帯が展示されていた。
両親はそこに立ち止まり、帯のほうを見つめた。その視線の先には帯の値札があった。そして母はつぶやいた。
 「もうこんなに安いんやなあ。」
話を聞くと最近は帯の売れが悪くなっているということだった。
だからどんどん値段も下がり、織手が驚くほどにまでなったのだ。
私の家の近所には、朝から晩まで織機の動く音が響き渡る。数軒の家から織機の音が重なって聞こえる。
織手は年輩の人がほとんどで若い人は大変少ない。うちの父はよく言う。
「お父さん達の世代が織手のなかでは一番若いんちゃうかなあ。」
私の父は49歳である。それでも若い方だというのだ。織手はお年寄りが多いという。
しかしそのお年寄りの織手が最近どんどん減っていっているらしい。理由は大きく2つに分けることができる。
体力的な問題と帯の売れ具合である。
現代の日本で着物が必要になるには、ある特定の職業と成人式などの行事だけである。
そのうえ着物や帯には普通の洋服よりも何倍もの高い値が付いている。売れが悪いのも当たり前かもしれない。
 このような状態が続けば約50年後の様子など容易に予想できる。最悪な事態になるかもしれない。
だからこれからは私達若者が伝統産業をもっと知らなければならない。
そのためには若者が伝統産業を身近に感じることのできる施設などをつくっていくべきだと思う。
しかしだからと言ってあの独特の上品な雰囲気を壊しては意味がない。
私が願っているのは伝統産業の長い歴史がいつまでも続くことである。
 








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