IWE'96 Kyoto Pavilion-library




京の能面  作者 能面師  岩井 彩

 能面が仮面芸術として発達を遂げたのは、 能面が能楽の中心であり、その精神を表現する代表的なものであったからです。
幽玄という能楽精神を表現するために、気品高く、幽玄な感じのにじみ出た能面を心を込めてお届けします。


    
般若 黒髭
しかみ はんにゃ くろひげ
極端に怒った相貌をもち、害意の執拗さを強く表わしている。
「羅生門」「紅葉狩」「土蜘蛛」に用いる。
女の怨霊を表現する面である。
激情的な工作技巧を持ち、敵愾心の芸術化としては最高の表情を持っている。
「葵上」「道成寺」
竜神の面である。
眉毛や口髭が黒く描かれ下顎が前に突き出てしゃくれているのが特徴。
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若女 増女
わかおんな ぞうおんな
小面よりやや年上の感じで、艶麗である。
毛描きが三段に分かれている。
観世流のシテ面。「井筒」「熊野」他多数。
「増阿彌」の作故に増女とも云い他の面に増して艶なる故に増女とも云うと伝書にある。
清高な品位があり、端正な面である。
「羽衣」「三輪」等の天女・女神などに用いる。
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