IWE'96 Kyoto Pavilion-library



狂言の面(おもて) 
京都大蔵流狂言師  茂山千五郎家 所蔵

     京都大蔵流狂言師 茂山千五郎家では「豆腐のような狂言師」という言葉が家訓のように語り伝えられています。
     その昔、狂言が一部の特別な階層の人々だけのものであったのを「ほな湯豆腐にでもしとこか」というように、「茂山の狂言にでもしとこか」と、誰からも気軽にそう呼ばれる。
     いつの世も、どなたからも広く愛される、あきのこない、そして奥深い味わいの「お豆腐主義」を、これからも求めていきます。
     ここにある装束や面は、茂山家に伝わる品々の一部です。どれも実際に狂言を演じるときに使用するものです。



小桜武悪
きつね こざくらぶあく おと
狐の面。
大曲「釣狐(つりぎつね)」の古狐(シテ)に使われる。
鬼の面。 女性の面
「枕物狂(まくらものぐるい)」の刑部三郎の妹娘の乙に使われる。

黒式尉 姫猿 賢徳
こくしきじょう ひめざる けんとく
能の祝典曲「翁(おきな)」のなかで、狂言方が担当する演技とその役である、「三番三(さんばそう)」に使われる。
約1000年以上前に作られた、茂山家所蔵の面の中でも最も古いもの。
主に若い猿の役に使われる。 牛・馬・天狗・蟹など、様々な役に使われる。

福の神
ふくのかみ
狂言「福の神」のシテに使われる。