大谷 竹次郎
(松竹映画創始者   
  1877〜1969年)

 兄白井松次郎と双子の兄弟として京都に生まれる。家が芝居小屋の売店経営をしている関係で興行界になじみが深く、京都・新京極夷谷座の経営を皮切りに次々と劇場を買収、上方興行界を支配する。1902年、兄弟の頭文字を組み合わせて「松竹合名会社」を設立、東京へも進出していく。1920年「松竹キネマ合名会社」をスタートし、小山内薫らを顧問に迎え、映画界に新旋風を巻き起こす。1937年には演劇・映画を一元化した「松竹株式会社」を創立、社長に就任する。松竹の作品づくりは日本映画の観客層を広げることに貢献し、その経営手腕は高く評価された。1955年文化勲章受賞、さらにイタリア文化功労賞、フランス文化功労賞も受けている。