大峰山 笙の窟(しょうのいわや)にこもる
西行は、山岳修行(修験道)の聖地大峰山への登山を志した。険しい山々を越えて雲海におおわれた笙の窟にたどり着いた。心静かに座禅を組んでいると心に光が点った。
那智の滝
那智山に登った西行は、滝の雄大さに心を奪われて、その真下までいった。一大音響のもとに西行の心の迷いは洗い流されていく。僧衣が飛沫に濡れても西行はそこを離れなかった。
讃岐松山
保元の乱に破れ讃岐の松山(坂出)に流された崇徳上皇の崩御の知らせを聞いて、西行はその廟所に悲嘆の面もちで駆けつけた。西行は、歌を愛した上皇にいくたびも御所に召された当時を思い涙にくれた。
西行 娘に出家を勧める
涙ながらに娘と対面する。西行の前に現れた娘は、見違えるような高貴な女性になっていた。西行は母とともに出家することを勧めた。後日、娘は出家することになる。
地獄