州(きしゅう)の地方を放浪すること200余年。のち、川に潜って竜の子をとってくると言い残し、かつ弟子たちと約束して、当日はみんな潔斎して水辺で待ち、祭場を設けておくようにと伝えた。すると果たして赤い鯉に乗ってあらわれ、水から出て祠の中に坐した。翌朝には多数の人がこれを見にやってきた。こうしてひと月あまりも滞在していたが、再び水中に入っていった。