の末年に20人の弟子をつれて呉にきたが、渉正が目をあけているのを見たものは誰もいなかった。弟子の一人が是非にといって頼んだので、目をあけたところ、その途端に霹靂(へきれき)のごとき音を発し、雷光のごときものが弟子たちを照らして、みな思わず地にひれ伏した。しばらくして顔を上げると、渉正は泰然と目を閉じていたという。弟子に授けたのは、呼吸をととのえ、房事を絶ち、石脳(土中に生ずる鐘乳石の一種)を服用することであった。