THE GREAT JOURNEY

「今から500年前、コロンブスがアメリカ大陸に到着したとき、そこにはすでにアステカ、インカなどの高度な文明をもったいくつもの民族が暮らしていた。彼らは私たち日本人と先祖を同じくするアジア系の民族、モンゴロイドだった。私が南米奥地で出会った先住民のインディオ達は顔つきも日本人と似ていて親近感がある。人類は、400万年前、東アフリカに誕生し、アジア、極北の地を経て、ついに1万年前には、南米大陸最南端パタゴニアへ到った。この5万キロの大遠征をアメリカの考古学者B.M.フェイガンは“GREAT JOURNEY”と呼んでいる。
私はこの大遠征の道筋を、自らの脚力と腕力だけを頼りに、逆ルートで踏査中である。その旅すがら、多くの友人を作りながら、『人間とは何か』『人類にとって進歩とは何だったのか』を考えたい。この旅の最終目的地に到着するのは、2001年1月の予定である」(関野吉晴)


プロフィール

関野吉晴:探検家、医師

1949年 東京・向島生まれ。

1975年 一橋大学法学部卒業。

在学中の1971年、同大学アマゾン全域踏査隊長として、アマゾン川6000キロ全域を下る。その時の体験から、奥地に暮ら す民族にとっての医療の必要性を痛感し、探検のために医学を身につける決意をする。

1982年 横浜市立大学医学部卒業。

中央アンデス、アマゾン源流、パタゴニア、ギアナ高地など、おもに南米大陸を中心に探検。なかでも、アマゾン源流で 消息を絶ったフランス探検隊の遺品回収、NASAの衛星写真で発見されたインカ遺跡の調査行、テレビ朝日『ニュースステー ション』でも紹介されたギアナ高地の探検などは海外でも高い評価を受けている。

写真集
『ギアナ高地』(講談社)
『ケロ、遥かなるインカの村』(朝日新聞社)
『アマゾン源流・インカの谷、未知の流れ』(日本テレビ)
『南米大陸』(朝日新聞社)、『オリノコ』(講談社)
『新ビーグル号探検記』(小学館・共著)など。

著書
『ぐうたら原始行』(山と渓谷社)
『幻のインカ』(立風書房)
『ロビンソンクルーソーの生活技術』(山と渓谷社)
『わがアマゾン、トウチャン一家と十三年』(朝日新聞社)
『キャッサバ文化と粉粥餅文化』(柴田書店)
『ネブリーナ山探検紀行』(日本放送出版協会)など。


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