関野吉晴からの報告
ギアナ高地

    南米大陸の北部、ベネズエラ、ブラジル、ガイアナの国境地帯に、1 年中雲と霧に包まれた、異様な景観をした山々が点在する。標高差1,000メートルにおよぶ垂直に切り立った絶壁、頂上の奇妙な形の岩、 数百メートルの深さの亀裂、荒々しい岩盤上には赤黒い川が流れている。ギアナ高地の地殻は20億年前に形成された世界最古の地層である。

    テーブルマウンテンと呼ばれるテーブル状の山の頂上には、独自の進化をとげた動植物が多い。 高い絶壁が、他の山や周囲の密林やサバンナとの交流を妨げてきたからだ。

    テーブルマウンテンに降った雨は絶壁に一気に噴出し、数百数千の滝を作る。 世界最長の落差を持つエンゼルフォール(979メートル)もその中のひとつである。

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