ペルーアマゾン
ギアナ高地の黒い水、マットグロッソに降った雨、そしてアンデス山脈の氷河の溶けた白く濁った水。 アマゾン川にはさまざまな種類の水が流れ込んでいる。ペルーアマゾンに流れ込んでいるのはアンデスの高地に降った雨、ひょう、雪などだ。
ペルーアマゾンはアンデス山脈の東斜面に位置し、標高がやや高い。アマゾン平原からの湿った風がアンデス山脈にぶつかり急上昇し、霧となる。そのため湿度が高く、雨も多い。ほとんど人間の利用できない雲霧林と言われる森林も多い。
ペルー南東部に広がる森にはオオカワウソ、ジャガーをはじめ、他の地域では絶滅の危機にさらされている哺乳類、鳥類がたくさん見られる。マヌーやタンボパタ地区には自然保護区が設けられ、太古の時代そのままの生涯が、ほぼ手つかずのまま保存されることとなった。
ウマ ルトウールという儀式は2歳前後の子供に行われる髪切りの儀式だ。ここではその歳くらいまで母乳を与えている。この頃、子供に初めて鋏をいれる。それまでは髪の毛を全く切らない。私が最初に鋏を入れることになった。鋏も持っていないというので私のものを用意した。切った髪をペルー紙幣で包み、用意された皿の上に載せる。私の後、父親、母親、祖父、祖母と親族が続けて髪を切っていった。 彼等も紙幣で包む者もいたが、コインを載せる者もいた。持ち合わせのお金がなく、羊一頭を口頭で約束する者もいた。
最初に用意した供物と髪の毛を一緒にし、紙に包んだ。これを燃やすと、パチャママに捧げたことになる。
髪の毛を切り終えるとお互いに抱擁しあった。これで髪を切った子(教子)の家族と私は儀礼的な親族関係を結んだことになる。私はこの子の代親となり、パドリーノと呼ばれる。私と彼の両親とは“コンパドレ” “コンマドレ”と呼び合う。
スライドをクリックして下さい