画図百鬼夜行 陰之巻

(国立国会図書館所蔵)

解説 ヤマワラワとかヤマワロなどと呼ばれ、九州の山の奥深くに住む、 全身毛でおおわれ、子供くらいの身長の妖怪です。石燕の画を見て 伝説を読むと、どうも猿人といわれるものに似ているように思われます。 悪戯好きではありますが、悪い妖怪ではなく、昼飯などで山の仕事を 手伝ってくれるようです。ただし、殺そうとしたりすると、たちまち 察知され、逆に病気にされたり、家に火をかけられたりするそうです。
地方によっては、春になると川に入って河童 になると言われています。 彼岸の頃には、何千匹という大群が賑やかに里へ下りてくる声や音が するそうです。秋には山に上がって山童になるそうです。