画図百鬼夜行 陽之巻

(国立国会図書館所蔵)

解説 雪女は小泉八雲の「怪談」で有名です。東北地方では「ゆき おなご」とも言われますし、似た(ほとんど同じ)妖怪に雪 女郎というものもいます。だいたいどの伝説をみても、美し い顔で、色白で、真白な着物をきて現れます。雪女の伝説に は、近づく者を凍死させてしまうという残酷な祟る者として の話と、子供連れで現れて子供を抱かせるという姑獲鳥のよ うな力(財宝、子供)を授ける者としての話が残っています。
柳田国男「遠野物語」によると、遠野地方では一月十五日か 満月の夜には外に出て遊ぶといわれています。また、その雪 女は子供をたくさん連れてくるそうです。そのため、満月の 夜には「雪女が出るから早く家に帰れ」といわれているそう です。