百鬼徒然袋 巻之中

(国立国会図書館所蔵)

石燕曰く 保元の夜軍に鎌田政清手がらをなせしも我ゆへなれば、いかなる恩を もたぶべきに、手がたをつけんと前輪のあたりをきりつけらるれば、 気も魂もきへぎへとなりしとおしみて唄ふ声、いとおもしろく夢の うちにおもひぬ。
解説 馬の鞍に関する発想は次の鐙口ともに「徒然草」第百八十六段の 「次に轡・鞍の具にあやふきことやあると見て、・・・」からでしょうか。