今昔百鬼拾遺 雲之巻

(国立国会図書館所蔵)

石燕曰く 千歳の木には精あり。状黒狗のごとし。尾なし。面人に似たり。 又山彦とは別なり。
解説 中国では千年の樹齢を重ねた木は精霊が宿ると考えられて いました。そのような木を伐ると、中に黒犬に似た獣を見つけることが あり、これを彭侯と呼びます。
木の精霊としては木魂・幽谷響の仲間とも言えますが、 一応別種の妖怪のようです。