Net Sound Protocols

 NetSound(stetho)は、tcpdump というコマンドが出力するネットワークトラフィックのデータを参照しながら、それぞれの通信プロトコルにMIDI音源を割り振っています。“プロトコル”がなんだかよくわからない人は、下の説明を読み、なんとなく理解してください。
 以下の各音源をクリックすると、今回それぞれのプロトコルに割り振った音が聴けます。


ICMP request (Ping-1)
Internet Control Message Protocolの一部。ネットワーク管理用のもので、たとえば先方のネットワークが落ちていないか確かめるために打ったりする。潜水艦のソナーのようなもの。まずPing-1は、打った時の音。

ICMP request (Ping-2)
そしてPing-2は、返ってきた時の音。この二つの音のタイムラグでネットの混雑状況なども把握する。もし聴こえたら、大野研の誰かが、どこかのネットの具合を確かめているということ。よそのサーバーに向けてむやみに打つのは、マナー違反。

RIP
Routing Information Protocol。経路制御に使われるもの。「このホストはこちら」という、ネットワークを流れていくデータ群のための案内板を書き直すために、30秒に一度発生している。

NTP
Network Time Protocol。ネットワークに接続された、各コンピュータの時計を合わせるために流れている大事なもの。これも一定間隔(1分)のリズムで登場する。

FTP
File Transfer Protocol。ソフトウェアのダウンロードなどにも使われるので、一般的にも有名なプロトコル。ダウンロードだけでなく、サーバーにファイルを置く(アップロード)時にも使われる。

HTTP
Hyper Text Transfer Protocol。いわゆるWWW(World Wide Web)でホームページなどを楽しむときに使われる、最近のインターネットの代表選手。(*上記2.のリンク先ページへ)

NNTP
Network News Transfer Protocol。電子ニュース利用時に発生する。大野研でも誰かがニュースを読んでいるらしく、時々耳にする。複数のデータが連続して流れるので、一度鳴りはじめるとやややかましい。

NFS
Network File System。ホストマシン上のファイルを、端末側からいじる時に使われる。つまり大野研究室で研究作業が始まると、やたら頻繁に発生するもの。大野研のネットワークの代表選手。

X-window
X端末マシンを使う時に登場するプロトコル。彼らが、マウスを動かしたり、キーボードを叩くたびに発生している。


* 大野研ではE-Mailのトラフィックも大量に発生していますが、今回のデモ版では省略しています
* 各音源は、山口優氏が作成しています